小型EVの販売が新エネ車の販売を押し上げる

(中国)

上海発

2020年09月11日

中国乗用車市場信息聯席会が9月8日に発表した8月の乗用車販売台数は、前年同月比8.9%増の170万3,000台となり、2018年5月以来の大幅な増加になった。これまで不振が続いていた新エネルギー車が、43.7%増と大きく増加し、10万台を超えた。

新エネ車については、工業信息化部など3部門が連名で「新エネ車の農村への普及活動に関する通知外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」(以下、通知)を7月15日に発表していた。山東省青島市、海南省海口市、雲南省昆明市、四川省成都市、山西省太原市で関連イベントを行うなど、中国メーカーの電気自動車(EV)を中心に、農村への普及を推進している。

8月の新エネ車のメーカー別販売台数は、上海汽車と広西汽車、ゼネラルモーターズ(GM)の合弁である上海通用五菱汽車(1万8,300台)が、BYD(1万4,300台)やテスラ(1万1,800台)を抑え、トップとなった。通知では、自動車メーカー10社16車種が普及促進対象車種とされているが、上海通用五菱汽車では3車種が普及促進対象で、そのうち、2ドアの小型EV車「宏光MINI」の販売台数は1万5,000台となり、通知による効果で販売が伸びたものとみられる。

(高橋大輔)

(中国)

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