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EU・英国合同委員会、離脱協定の実施に関する措置を正式採択

(EU、英国)

ブリュッセル発

2020年12月18日

英国のEU離脱協定を実行に移すためのEU・英国の合同委員会の第5回通常会合が12月17日、ビデオ会議形式で開催された。12月8日には同委員会の共同議長である欧州委員会のマレシュ・シェフチョビチ副委員長(EU機構関係・将来予測担当)と、英国のマイケル・ゴーブ内閣府担当相が原則合意に達しており(2020年12月9日記事参照)、今回、関連する決定(decision)が正式に採択された。決定内容は両者の将来関係に関する協定の交渉とは別枠のもの。

北アイルランド議定書に基づく各種手続きを具体化

採択された文書は、アイルランド・北アイルランド議定書(以下、北アイルランド議定書)の実施に関する4つの決定と、社会保障協力の延長に関する決定だ。4つの決定は(1)北アイルランドで英国当局が北アイルランド議定書に基づく検査・管理を行う際のEU側の関与(presence)、(2)グレートブリテン島もしくは他のEU域外国から北アイルランドに物品が輸送される際に当該物品がEU域内に移送される「可能性なし(not at risk)」と認定する基準、(3)農業補助金と漁業補助金の国家補助ルール適用からの除外、(4)北アイルランド議定書付属書の訂正などテクニカルな論点に関するものだ。

欧州委の説明文書によると、(1)に関しては、北アイルランドの港や空港に物品が発着する際に、EUとして北アイルランド議定書が正しく実施されているかを現場で監視でき、英国はそのために必要な設備を提供することが規定された。(2)については、北アイルランドに輸送される物品のうち、北アイルランドで「商用の加工(commercial processing)」の対象とならない場合は、EUに移送されるリスクはないとして、「商用の加工」の基準が示された。また、英国当局により「信用できる貿易事業者(Trusted Trader)」に認定された輸入者が英国内での最終消費のために輸入した物品も、一定の条件下でEU域内に移送される可能性なしと見なされることなどが規定された。それぞれの決定の概要は欧州委員会が発表したQ&A外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを参照(注)。

シェフチョビチ副委員長は合同委員会を終えた声明で、今回の一連の合意の中でも、とりわけ北アイルランドにおけるEUの関与の枠組みに合意した点と、英国が「国内市場法」案(2020年9月11日記事参照)の修正に応じ、「税制法」案に同様の規定を設けないことを約束した点の2点について、その意義を強調した。

(注)追記:決定の概要は、2020年12月21日記事の添付資料も参照のこと。

(安田啓)

(EU、英国)

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