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「日英EPA解説書」をジェトロが作成

(日本、英国、EU)

欧州ロシアCIS課

2020年12月24日

日本と英国の包括的経済連携協定(日英EPA)の発効に先立ち、ジェトロは12月24日、ウェブサイト上で、「日英EPA解説書:日英EPAの特恵関税の活用についてPDFファイル(8.4MB)」を公開した。解説書では、日英EPAの特恵関税を活用し、関税削減メリットを得るために必要な基本ルールや手続き、日EU経済連携協定(日EU・EPA)との主な違いなどを1冊にまとめている(注1)。

日英EPAは10月23日に署名され、12月に日本の国会と英国議会でそれぞれ承認手続きが完了した。英国のEU離脱に伴う移行期間終了後の2021年1月1日に発効する予定だ(注2)。日英EPAは、日本とEU離脱後の英国との、日EU・EPAに代わる新たな貿易・投資の枠組みを規定。日英EPAにより、これまで日EU・EPAの下で得られていた利益の喪失を回避し、日EU・EPAの適用終了後も、日・英・EU間で密接なサプライチェーンを構築している日系企業のビジネスの継続性が確保される。

日EU・EPAとの主な違いも解説

日英EPAでは、日EU・EPAの下で約束されていた英国への高いレベルでの市場アクセスが維持または一部改善されたほか、日EU・EPAをベースに、電子商取引などの分野でより高度なルールを導入している。解説書では、日英EPAの全体像をまず示した上で、日英EPAに基づき日本から英国向けの輸出時の具体的な特恵関税利用について解説している。対象となる品目の関税率の調べ方や、特恵税率の適用を受けるために品目別に定められた原産地規則の見方、原産地の証明に必要な手続きについて、利用の流れに沿ってまとめている。日英EPAでは基本的には、日EU・EPAをこれまで利用していた事業者の利便性確保の観点から、日EU・EPAと同じルールが採用されているが、解説書では、その主な違いについても取り上げた。

例えば、日英EPAの発効時から、日EU・EPAの関税撤廃スケジュールに追いつくかたちで関税率の削減・撤廃が行われる「キャッチアップ」の仕組みや、日EU・EPAから品目別原産地規則が変更された主な品目、新たに導入された、EU産材料やEUでの生産工程を日英のものとみなす「拡張累積」について解説している。

特恵関税率適用のためには輸入者による通関申告時に手続きが必要

実際に特恵関税率の適用を受けるためには、輸入者が産品の通関申告時に申請を行う必要がある。日英EPAでは、特恵関税率の適用を受けるための手続きとして、日EU・EPAと同様に「自己申告制度」を採用しており、(1)輸出者が作成した「原産地に関する申告」、(2)「輸入者の知識(Importer’s Knowledge)」の2種類の方法を規定している。解説書では、原産地に関する申告文や関連書類の作成・保存方法など、日英EPAを活用するために必要な手続きについても触れている。

なお、具体的な手続きについては、日本と英国で違いがある可能性もある。日英EPAが発効して実際に日英EPAを活用する際には、日本側〔日英EPA 自己申告及び確認の手引きPDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(財務省関税局・税関(2020年12月)〕と英国側の運用をよく確認する必要がある。

(注1)12月17日時点で公表されている情報に基づき作成。

(注2)英国のEU離脱による移行期間は12月31日で終了する予定だが、仮に、移行期間が延長される場合には、日英EPAの発効日も合わせて延長されることになる。英国のEU離脱に関する情報はジェトロの特集ページ参照。

(土屋朋美)

(日本、英国、EU)

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