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2020年の世界の半導体市場、「新型コロナ禍」でも前年比5.1%の伸びと予測

(世界)

国際経済課

2020年12月04日

世界半導体市場統計(WSTS)は12月1日、2020年秋季半導体市場予測PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(注1)で、2020年の半導体市場は前年比5.1%増の4,331億ドルになる見込みと発表した。前回の春季市場予測外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(3.3%増4,260億ドル)から上方修正した。WSTS日本協議会は半導体市場全体として、新型コロナウイルス感染症による負の影響はある一方、第5世代移動通信システム(5G)スマートフォンの増加やライフスタイルの変化など、半導体需要を押し上げる要因もあると分析している。

貿易動向からも、半導体に対する需要が増えている様子が見て取れる。商品別データが入手可能な主要34カ国・地域の四半期別輸出額をみると、2020年第2四半期(4~6月)の輸出総額は前年同期比18.9%減と新型コロナの影響を受け急減速した。他方、集積回路や半導体製造機器の輸出額は増加しており、2019年第4四半期(10~12月)以降は前年同期比プラスの伸びを維持している。2020年第2四半期の輸出額伸び率は、集積回路が前年同期比7.0%増、半導体等製造機器は同4.1%増となっている(2020年10月27日記事参照)。

WSTSの予測を商品別に見ると、2020年の市場拡大の背景には、オプトエレクトロニクス(注2)や個別半導体素子(ディスクリート)を除く主要商品の市場拡大がある。各商品の2020年の市場見通しは、センサーが前年比7.4%増の145億ドル、集積回路が同6.4%増の3,546億ドル、ディスクリートが同1.2%減の236億ドル、オプトエレクトロニクスが同2.6%減の405億ドルとなる見通しだ。春季予測と比較すると、センサー(春季予測は同2.1%減)と集積回路(同5.3%増)で見通しが上方修正され、2020年市場拡大を示唆した。オプトエレクトロニクス(同5.1%減)とディスクリート(同6.6%減)は春季に続いて伸び率がマイナスとなったものの、落ち幅は縮小した。

地域別では、米州とアジア大洋州での市場拡大が見込まれる。WSTSは各地域の2020年の市場について、米州同18.7%増の9,334億ドル、アジア大洋州が同3.8%増の2,676億ドルとした。アジア大洋州地域全体では市場が拡大する半面、日本は同0.6%減の358億ドルと、2019年(同9.9%減、360億ドル)に比べ減少幅は緩やかになるものの、市場は縮小するとの見方を示した。春季予測と比較すると、アジア大洋州(春季予測では同2.6%増)と米州(同12.8%増)、日本(同4.4%減)で見通しが上方修正された。

2021年の見通しについて、WSTSは半導体市場全体では2020年比8.4%増の4,694億ドルになるとした。全ての商品で市場拡大が見込まれ、中でもメモリ(同13.3%増)やオプトエレクトロニクス(同10.2%増)が増加するという。

(注1)WSTSと同日本協議会によると、通常の市場予測は、加盟会社がWSTS半導体市場統計を参照して作成した予測値を基に、マクロ経済や主要電子機器の動向も参考にしながら検討を加えて作成される。しかし、新型コロナの影響により、2020年は春季、秋季ともに市場予測会議は中止となった。そのため、市場予測は上述のプロセスではなく、加盟会社による予測の平均値を基に作成したものとなる。

(注2)光素子を利用したエレクトロニクスデバイス。発光ダイオード(LED)や光ファイバーなどが含まれる。

(柏瀬あすか)

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