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ウィーン比較経済研究所、中・東欧と西バルカン諸国の2020年経済見通しを上方修正

(中・東欧、西バルカン)

欧州ロシアCIS課

2020年11月18日

ウィーン比較経済研究所(WIIW)は11月12日、中・東欧11カ国および西バルカン諸国の2020~2022年の中期経済予測を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。2020年の中・東欧(注1)のGDP成長率をマイナス5.4%、西バルカン諸国(注2)をマイナス4.2%と予測し、5月時点の予測からそれぞれ0.3ポイント、0.5ポイント上方修正した(添付資料表1、表2参照)。しかし、秋に入って以降、中・東欧では新型コロナウイルスの「第2波」に直面しており、チェコでは2度目の完全なロックダウン(2020年10月23日記事参照)、ポーランド、スロベニア、スロバキアでは部分的ロックダウンに踏み切った。その他の国でも感染状況の進展に応じて同様の措置を講じる可能性もあることから、今回の経済予測は非常に不確実性が高く、下振れリスクが大きい、と指摘している。

2020年は、中・東欧および西バルカン諸国の全ての国でマイナス成長になると予測。国別にみると、チェコ、ハンガリー、ポーランド、アルバニア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、モンテネグロ、北マケドニア、コソボのGDP成長率を5月の予測から下方修正した。その要因について、チェコ、ハンガリー、ポーランドでは、春の新型コロナウイルスの「第1波」による外需の落ち込みが当初の予想より大きく、外的な要因が大きかったとした一方、西バルカン諸国では、国内の新型コロナウイルスの感染が急激に拡大した影響を挙げた。他方、上方修正した国の中では、ラトビアやリトアニアは経済の結び付きの強い北欧での新型コロナウイルス感染拡大の影響が比較的軽微だったこと、スロベニアとセルビアは政府による財政支援の規模が大きかったため、と要因分析した。

2020年の消費者物価上昇率は、エストニア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、モンテネグロでマイナスに転じた。経常収支についても、観光業への依存度が高いクロアチアでは赤字に転じた。

今回の経済見通しは、新型コロナウイルスワクチン接種の普及や治療法の改善により、長期のロックダウンに頼らずにパンデミックの抑え込みに成功する、というシナリオに基づく。同シナリオにおいても、リトアニアとセルビアを除き、中・東欧および西バルカン諸国の各国経済が2022年までに危機前の水準に戻る可能性は低い、と予測した。また、中・東欧については、財政出勤の余地があるとし、さらにEUの復興基金「次世代のEU」による恩恵も受けられるとした一方、政府支援の時期尚早な停止は、特に南東欧(西バルカン諸国、ブルガリア、クロアチア、ルーマニア)では破産、失業率の増加、収入の低下を引き起こす可能性がある、とした。

(注1)ブルガリア、チェコ、エストニア、クロアチア、ハンガリー、リトアニア、ラトビア、ポーランド、ルーマニア、スロベニア、スロバキア。

(注2)アルバニア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、モンテネグロ、北マケドニア、セルビア、コソボ。

(山根夏実)

(中・東欧、西バルカン)

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