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BW州、燃料電池のカギとなる技術の研究に100万ユーロ助成

(ドイツ)

ミュンヘン発

2020年11月10日

ドイツのバーデン・ビュルテンベルク(BW)州経済・労働・住宅省(以下、経済省)は10月29日、燃料電池のカギとなる膜・電極接合体(MEA)(注1)を研究するプロジェクトに対し、約100万ユーロを助成すると発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。

本助成は、「バーデン・ビュルテンベルク州自動車産業戦略会議」(2020年9月29日記事参照)の枠組みの中で実施される。同会議は、州内の自動車産業の構造転換に対応すべく2017年に発足、2024年までに具体的な措置やプロジェクトにつなげることを目標としており、水素・燃料電池技術は主要テーマの1つになっている。

助成対象となるプロジェクトはカールスルーエ工科大学のプロジェクト「KliMEA」で、同プロジェクトでは資源効率性が高く、経済合理性のある燃料電池生産の研究開発を行っている。MEAは燃料電池セルの重要な構成要素で、今回の助成はMEAを素早く、資源効率性高く、かつ大量に生産するための研究に対して行われる。経済省は、MEAの生産改善によって、燃料電池生産が柔軟に、かつ経済的に行えるようになり、州内企業にも裨益(ひえき)するとしている。

経済省によると、今回の研究成果は、特に大型トラックなど商用車の電動化に寄与する可能性があるという。理由としては、バッテリー式電動駆動の場合、電池重量がかさむため、総重量が法律で決められている大型トラックでは、積荷の量がその分少なくなってしまう一方、燃料電池であれば、エネルギー密度が高いため、軽量化が図れ、充填(じゅうてん)も短時間で済む、といった長所があるという。

EUは2019年、トラックやバスなど大型商用車の二酸化炭素(CO2)排出量を2025年までに15%、2030年までに30%削減する規則外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを導入した(注2)。大型商用車では、現在主流のディーゼルエンジンのCO2削減は既に限界に近づいており、燃料電池への期待が高まっている。バーデン・ビュルテンベルク州に本社を有するダイムラーが2020年4月、ボルボと大型商用車用の燃料電池システムの開発・生産などを目的とする合弁会社の設立を発表するなど、具体的な企業の動きも進んでいる。

(注1)電解質、電極、触媒などから成る接合体で、燃料電池を実用化する上で主要な技術要素といわれる。

(注2)2019年7月~2020年6月の排出量比。

(クラウディア・フェンデル、高塚一)

(ドイツ)

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