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メキシコ製電磁鋼板関連製品、232条による追加関税適用除外で米墨政府が合意

(メキシコ、米国)

メキシコ発

2020年11月09日

メキシコ経済省は11月5日付でプレスリリース外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを出し、米国商務省が通商拡大法232条に基づき2020年5月に調査を開始した方向性電磁鋼(GOES)を用いた変圧器関連製品に対する追加関税(2020年5月4日記事参照)の対象から、メキシコ製品を除外することで米国政府と合意したと発表した。変圧器関連製品に対する232条調査はまだ実施中で、追加関税適用についての米国政府の結論は出ていないものの、調査終了に先立って交渉を行い、メキシコ製品への適用除外を獲得したとしている。メキシコ経済省によると、適用除外の合意を得た対象は以下のもの。

  1. 変圧器用の積層鉄心
  2. 変圧器用の円柱状鉄心
  3. 変圧器用の巻鉄心
  4. 変圧器
  5. GOESを用いた変圧器用レギュレーター

経済省によると、今回の合意により、年間12億ドルに達するメキシコ製品の対米輸出における追加関税が回避される。GOESはメキシコでは生産されていないため、上記製品に用いられているのは輸入鋼材だ。メキシコの輸入統計をみると、2019年の方向性電磁鋼板(HS7225.11号と7226.11号の合計)の輸入量は9万6,545トン。そのうちの56.1%(5万4,151トン)を日本製が占める。日本側の輸出統計をみると、日本は同年に27万9,962トンの同鋼板を輸出しているが、そのうち22.9%をメキシコ向けが占め、メキシコは日本にとって最大の輸出先だ。今回の合意により、GOESを用いたメキシコ製品への追加関税が回避されることは、間接的に日本の鉄鋼メーカーにも利するものとみられる。ただし、経済省は米国との合意に基づき、迂回貿易の監視制度を今後導入するとしており、鋼管や鉄鋼中間製品に対して導入済みの輸出事前自動許可制度(2020年9月1日記事参照)の対象に、GOES関連製品が加わる可能性がある。

USMCAでは変圧器用の電磁鋼板に域内産を義務付け

2020年7月1日に発効した米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)は、米国政府が同国鉄鋼業界の声を反映して交渉したため、完成車の原産地規則の一要件である「鉄・アルミ70%原産要件」(2019年5月8日付地域・分析レポート参照)など、米国製を中心とする域内産鋼材の使用を義務付ける規定が多く存在する。その一例として、変圧器および同部品の品目別原産地規則(PSR)として、関税分類変更基準(注)を採用した場合、発効5年後からは電磁鋼板や電磁鋼板加工品からの変更を禁止し、原則として域内調達を義務付ける規則が採用されている。

(注)輸出する製品の関税分類(HS)コードと、それを生産するために用いる非原産材料のHSコードの間に、PSRで規定される桁数での変更があれば、域内で実質的な変更がなされたと判断し、原産品と認める基準。

(中畑貴雄)

(メキシコ、米国)

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