第3四半期の失業率12.7%に悪化、新型コロナでサービス産業に大きな影響

(モロッコ)

ラバト発

2020年11月06日

モロッコ高等計画委員会(統計局)は11月3日、2020年第3四半期(7~9月)の失業率が12.7%となり、前年同期比で3.3ポイント悪化したと発表した。

失業率は都市部で16.5%(前年同期12.7%)、農村部が6.8%(4.5%)と、都市部で特に高くなり、性別では男性が11.4%(8.0%)、女性が17.6%(13.9%)、年齢層でみると15~24歳の若年層が32.3%(26.7%)と最も高くなっている。なお、大学卒業者の失業率をみても、18.7%(15.5%)と悪化している。失業中の人数は148万2,000人に上り、前年同期の111万4,000人から36万8,000人増となり、33%増えた。

現地報道では、失業率の悪化は新型コロナウイルスによる経済活動の停止が要因としており、特にこの1年間で第三次産業、サービス部門で就業機会が最も多く失われ、26万のポストが失われたとしている。なお、第一次産業では25万8,000、第二次産業では6万1,000のポストが失われた。

モロッコでは新型コロナウイルスの影響により、衛生緊急事態の延長が続いている(2020年10月9日記事参照)。累計感染者数は11月4日時点で23万5,310人(前日比5,745人増)に上り、感染拡大が続いている。

(石橋洋一郎)

(モロッコ)

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