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外国公務員への贈賄罰金を税控除から除外、マネーロンダリング規制に整合化

(スイス)

ジュネーブ発

2020年11月20日

スイス連邦参事会(内閣)は、外国公務員への贈賄などに対する罰金や反則金を税額控除の対象外とする法案について、2022年1月1日からの施行を決定したと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。これまでは外国公務員への贈賄を助長する措置として、マネーロンダリングに関する金融活動作業部会(FATF)の勧告に抵触するおそれがあった。スイスはNPOなどから汚職防止やマネーロンダリングに対する指摘を受けており、クリーンな税制に向け一歩を踏み出したことになる。

外国公務員への贈賄に対する罰金などを税額控除の対象として禁止することについては、1996年4月にOECDから改善勧告が出され、1997年に国際商取引における外国公務員に対する贈賄の防止に関する条約(OECD 贈賄防止条約)が締結された。スイスでは、外国公務員への贈賄に関する罰金が所得税法上明確に規定されていなかったため、この税額控除を明示的に禁止するよう求める動議が2014年に全州議会に提出されていた。その後、2016年に政府から草案が議会提出され、2020年6月にようやく議会で可決されたものだ。ただし、本件のみをもってスイスの取り組みが突出して遅れているとはいえない。同条約の履行状況監視を行ってきたトランスパレンシー・インターナショナル外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますによれば、スイスは、米国、英国、イスラエルと並んで、贈賄対策の取り締まりを最も積極的に行っている国と評価されている。

スイスは、このほかにも課税体系の国際化努力を行ってきた。2010年には、国際的な金融および課税問題に取り組むために、財務省に国際金融事務局(SIF)を設けた。また、法人税課税が外資優遇となっているとの批判を受け、抜本的見直しを行い、2019年5月の国民投票で可決している(2019年5月29日記事参照)。EUは、2017年12月から租税回避対策に非協力的な国として、スイスを監視対象国リストに入れていたが、これまでの取り組みを受け2019年10月に除外している(注)。

(注)EUは、OECDなどで合意された国際法人課税ベースに対して、整合化に協力的でない国(租税回避地)や取り組み途上である国を監視対象国として発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますし、改善を求めている。

(和田恭)

(スイス)

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