上海市、燃料電池自動車産業の発展計画を発表
(中国)
上海発
2020年11月17日
上海市は11月13日、「上海市燃料電池自動車産業イノベーション発展計画」(以下、発展計画)を発表した。11月15日までに各省市が中央の関連部門に対してモデル都市を申請することとなっていた「燃料電池自動車モデル都市申し込みに関する通知」(2020年9月24日記事参照)と同様、発展計画の実施期間は2020年から2023年までとなっており、実質的には上海市がモデル都市に選定されるための計画といわれる。
発展計画では、2023年までに上海市に水素ステーションを100カ所建設し、燃料電池自動車(FCV)産業の生産規模を1,000億元(約1兆6,000億円、1元=約16円)、FCVを1万台導入する。重点地域を嘉定、青浦、金山、臨港新エリア、浦東、宝山とし、バスや物流車、大型トラックなどを中心にFCVの導入を図る。さらに、自主ブランド化を推進し、FCV関連の部品など一部の製品については、海外に輸出できる国際的なトップレベルのものとするなどの目標を掲げている。
また、長江デルタの水素関連の連携を強化するとして、上海市と江蘇省、浙江省を結ぶ4本の高速道路に水素ステーションを建設し、都市間のバスと物流でFCVを重点的に推進していく。2019年5月24日に発表された「長江デルタ水素ベルト建設発展計画」の第1段階が具体化され、長江デルタにおける計画が着実に実施されている(2019年6月18日付地域・分析レポート参照)。
(高橋大輔)
(中国)
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