日本とマレーシアの感染者増で、入国後の隔離措置を再強化

(シンガポール)

シンガポール発

2020年11月25日

新型コロナウイルス対策のシンガポール政府タスクフォースは11月20日、日本とマレーシアで感染が再び拡大していることを受け、両国からの入国者への隔離措置を再強化すると発表した。

発表によると、過去14日間、日本への渡航歴のある全ての人は11月22日午後11時59分から、入国後14日間を指定宿泊施設で隔離することとなった。日本の渡航履歴者は11月4日以降の到着からそれまで、条件を満たせば、自宅での隔離を認めていた(2020年10月29日記事参照)。公務・出張を対象とする「相互グリーン・レーン(RGL)」を利用して、日本から帰国したシンガポール拠点の渡航者も、指定宿泊施設で14日間隔離する必要がある。なお、日本を拠点とする渡航者がRGLを利用してシンガポールに入国する場合には、これまでどおり隔離の必要はない。

また、過去14日間、マレーシアへの渡航歴のある人(トランジットを含む)については、11月22日午後11時59分以降、入国後14日間を指定宿泊施設で隔離する必要がある。14日間の指定宿泊施設での隔離は、RGLを利用して帰国したシンガポール拠点の旅行者と、越境通勤者を対象に定期的な往来を認める「定期通勤協定(PCA)」の利用者も対象となる。また、11月27日午後11時59分から、シンガポール国民と永住権者を除くマレーシアからの入国者について、出発72時間前のPCR検査も義務付けられる。なお、RGLを利用して帰国したシンガポール拠点の旅行者については、PCR検査は必要ない。

シンガポールと香港のトラベルバブル、延期へ

一方、シンガポールと香港は11月21日、翌22日から予定していた隔離なしで相互一般渡航が可能な「トラベルバブル」について、香港での新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、2週間延期すると発表した。

シンガポールと香港は10月15日にトラベルバブル設置で基本合意後、11月22日からトラベルバブル専用の航空便の運航開始を予定していた(2020年11月16日記事参照)。トラベルバブルは、渡航の目的に制限がない上、渡航後の隔離、事前の行動計画を提出する必要がない。今回の延期は、シンガポールのオン・イエクン運輸相と香港商務・経済発展局の邱騰華(エドワード・ヤウ)局長の間で11月21日午後に行われた協議で決まった。向こう2週間以内にトラベルバブルの新しい開始日を決める予定だ。

シンガポールの最新の入国規制については、移民局のセーフトラベルのサイト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを参照。

(本田智津絵)

(シンガポール)

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