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モラレス派候補が勝利宣言、事前世論調査を覆す大統領選の番狂わせ

(ボリビア)

リマ発

2020年10月20日

10月18日投開票のボリビア大統領選挙は、当初の世論調査の予想(2020年10月9日記事参照)に反し、エボ・モラレス前大統領派の「社会主義運動党(MAS)」から立候補した元経済財政相のルイス・アルセ候補の勝利が濃厚となった。最高選挙裁判所(TSE)による公式発表では、開票開始直後は「市民共同体連合党(C.C.)」のカルロス・ディエゴ・デ・メサ候補が得票率を伸ばしていたが、開票率約30%の時点で、MASの得票率が39.09%でC.C.に並び、その後C.Cを逆転した。19日午後8時30分時点では、開票率36.87%で、MAS42.76%、C.C.36.34%となっている。

一方で、開票率が低い時点での判断は難しいにもかかわらず、民間調査会社シエスモリ(CIESMORI)の出口調査結果は、MASが52.4%の得票率で勝利すると18日深夜に発表(注)。その後、同党のアルセ候補は「全てのボリビア国民のための政治を行う。結束したボリビアをつくる」と早々に勝利宣言を行った。また、C.C.のメサ候補も支持者たちへの感謝に加えて、「筆頭野党としてボリビア国民を代表する」と、敗北宣言とも取れる内容を自身のツイッターで発表。さらに、ジャニネ・アニェス暫定大統領も、自身のツイッターで公式発表前だがと前置きしつつ、アルセ候補と副大統領候補のチョケウアンカ候補に対する祝辞とともに、「ボリビア国民と民主主義のための政治を求めたい」と述べた。

国外からも多くの祝意が寄せられた。ペルーのマルティン・ビスカラ大統領や、ベネズエラのニコラス・マドゥロ大統領、チリのセバスティアン・ピニェラ大統領、メキシコのアンドレス・マヌエル・ロペス・オブラドール大統領、アルゼンチンのアルベルト・フェルナンデス大統領、パラグアイのマリオ・アブド・ベニテス大統領らからだ。米国のマイケル・コザック国務次官補代行(西半球担当)も、アルセ候補への祝辞と平和的な投票を行ったボリビア国民への賛辞を述べている。なお、アルゼンチンに亡命中のモラレス前大統領も、自身のツイッターで「われわれは再びボリビア国民に誇りと自由をもたらす」と宣言した。

MASが再び政権の座に就いた場合、新型コロナウイルスの影響で弱体化した財政の立て直しが急務だ。その財源として企業や富裕層への増税のほか、対外債務の拡大などが懸念されるという。開票結果は遅くとも10月24日までに発表することが義務付けられており、公式な発表が待たれる。

(注)ボリビア政治憲法第166条による当選条件として、51%以上の得票率、または同40%以上で2位と10ポイント以上の差の確保が定められており、いずれの候補もその条件を満たさない場合、上位2候補で決選投票が実施される。

(設楽隆裕)

(ボリビア)

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