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2021年のフランス予算案、経済復興に向け歳出拡大

(フランス)

パリ発

2020年10月05日

フランス政府は9月28日、2021年の政府予算法案PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)を閣議決定した。予算編成の前提となる実質GDP成長率について、2020年は新型コロナウイルス感染症拡大の影響で2019年の1.5%からマイナス10%に落ち込むものの、経済活動の再開を受け2021年は8%のプラス成長に転じるとする。ただし、経済活動が「コロナ危機」以前の水準を取り戻すのは2022年になるとの見通しを示した。

2021年予算法案は、カステックス首相が9月3日に発表した、「コロナ危機」からの復興と競争力のある持続可能な社会経済モデルへの移行を目指す経済復興策(2020年9月7日記事参照)で予告した、財政支出の拡大や減税措置が盛り込まれた。

企業向けには、企業付加価値負担金(CVAE)など生産設備などに関わる税を合わせて約100億ユーロ減税し、企業、特に製造業の競争力を高める。技術上の国家主権や必需品の安全保障確保に向け、医薬品、エレクトロニクス、テレコムなど戦略分野における国内生産回帰を支援する。また、中小・中堅企業向けには長期融資への公的保証供与(総額20億ユーロ)ほか、海外見本市への出展支援などを強化する。

環境政策では、持続可能な経済モデルへの移行に向け、住宅の断熱リフォームや企業による低炭素設備投資への支援、グリーン水素製造セクターの創出(2020年9月10日記事参照)、廃棄物の再利用やリサイクル施設の近代化など循環経済の促進、さらに、公共交通機関(メトロ、トラム、バス)や自転車専用道路の整備を盛り込んだ。また、現行の低公害車への買い替え支援を維持し、電気自動車への買い替えに最大5,000ユーロ、低所得世帯による低公害車への買い替えに3,000ユーロを支給する。これと並行して、電気自動車購入に対する環境報奨金の最大7,000ユーロの支給も維持する。

2021年の歳出額は4,488億ユーロで、新型コロナウイルス感染症への対応で膨らんだ2020年(4,502億ユーロ)とほぼ同じ水準になる。経済活動の再開で税収が改善することで、財政赤字はGDP比6.7%と2020年の10.2%から低下する見通し。公的債務残高はGDP比116.2%と2020年(117.5%)に比べやや低下するものの、2年連続で100%を超える高い水準にとどまる見通しだ。

(山崎あき)

(フランス)

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