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IMFが中東・中央アジアの2020年経済見通しを上方修正

(中東)

中東アフリカ課

2020年10月16日

IMFが10月13日に発表した「世界経済見通し外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」によると、中東および中央アジア地域の2020年の実質GDP成長率はマイナス4.1%となり(添付資料表参照)、6月時点の予測値マイナス4.7%から0.6ポイントの上方修正となった(2020年7月15日記事参照)。世界全体の成長予測のマイナス4.4%をわずかに上回った。中東・北アフリカ(MENA)地域ではマイナス5.0%となった。

IMFは、世界全体でみると、5~6月ごろのロックダウン後に、先進国を中心に経済活動が回復し、第2四半期(4~6月)のGDPは予想を上回る結果になり、第3四半期(7~9月)には強い回復を示す指標がみられたとしている。ただし、地域差があり、中国を除く多くの新興国や発展途上国にとっては、新型コロナウイルスの拡大継続や医療システムの不備、観光など特定産業の深刻な打撃や外部資金への高い依存度などから、依然として見通しは不安定な状態とも述べている。特に中東・中央アジアの国々と、サブサハラアフリカの石油輸出国は、原油価格の低迷、内戦、経済危機などの影響も受けるとしている。

中東各国の実質GDP成長率を表でみると、2020年はエジプトを除く全ての国でマイナス成長となった。産油国のサウジアラビアはマイナス5.4%と、6月時点の予測値(マイナス6.8%)より上方修正されたが、アラブ首長国連邦(UAE)はマイナス6.6%、米国制裁に苦しむイランはマイナス5.0%、クウェートではマイナス8.1%となった。非産油国も、新型コロナウイルスの感染者数が再増加傾向にあるイスラエルはマイナス5.9%、トルコはマイナス5.0%となった。他方で、2021年はパンデミックから回復し、ほとんどの国でプラス成長に転じると見込まれている。

経常収支も影響が大きく、2020年は中東・中央アジア地域でマイナス3.7%(GDP比)となり、UAEとイスラエルを除く各国も軒並みマイナスに転じる見込みだ。紛争の影響が続くイラク(マイナス12.6%)、対外債務問題に苦しむオマーン(マイナス14.6%)、経済危機にあえぐレバノン(マイナス16.3%)が大きく落ち込みとする。

また、消費者物価も2020年は上昇傾向で、中東・中央アジア地域で9.3%上昇(年平均)の見込みとなり、特に米国制裁で輸入が停滞するイラン(30.5%上昇)、新型コロナウイルスや爆発事故などの影響を受けるレバノン(85.5%上昇)が高いとしている。

(米倉大輔)

(中東)

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