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第3四半期の自動車販売は3.2%増加、中古車も好調

(ロシア)

サンクトペテルブルク発

2020年10月29日

ロシアの自動車市場が持ち直しつつある。在ロシア欧州ビジネス協会(AEB)の発表(10月6日)によると、2020年第3四半期(7~9月)の新車乗用車と小型商用車の販売台数は前年同期比3.2%増の43万3,850台とプラスに転じた。ただし、「新型コロナ禍」による需要の後ろ倒しやルーブル安、政府による購買補助政策などによる一時的な回復とみられ、市場関係者からは実質的な需要は前年に比べ減少しているとの声も聞かれる。

2020年1~9月の販売台数も前年同期比13.9%減の109万4,805台で、上半期(1~6月)の23.3%減(2020年7月21日記事参照)に比べ持ち直した。ブランド別販売台数を見ると、地場乗用車最大手アフトワズの「ラーダ」が最大、その後に「起亜」「現代」が続く(添付資料表参照)。中国ブランドは「ハバル」1万1,647台(65.8%増)、「長安」4,809台(3.7倍)で、上位には入らないものの上半期に続き販売台数を大きく伸ばした。

AEB自動車製造者委員会のトーマス・シュテルツェル委員長は販売が持ち直した要因として、a.(「新型コロナ禍」による)購買需要の後ろ倒し、b.ルーブル為替レートの下落(注)、c.連邦政府による購買補助政策(2020年4月28日記事参照)などを指摘。年間販売台数を155万2,000台(前年比13.5%減)と予測し、上半期時点での見通し(133万9,000台。23.9%減)から上方修正した。

他方で、在ロシア自動車市場関係者はジェトロのインタビューに対し、実質可処分所得の減少や、ルーブル安による輸入品の高騰、第2四半期(4~6月)以降高止まりしている失業率などにより、実質的な需要は前年と比べて縮小しているコメント。売り上げが好調な中国ブランドについては、質やデザインの改善などに加え、低価格車種を求める消費者ニーズが追い風となっていると評した。

新車市場より好調なのが中古車市場だ。調査会社「アフトスタット」(10月13日)によると、1~9月の中古乗用車(商用車は含まず)の取引台数は前年同期比2.3%減の386万1,667台で、新車市場と比べると落ち込み幅が小さい。9月単月の中古車取引台数は前年同月比24.2%増の56万4,987台に達した。

中古車市場が堅調な理由について、自動車ディーラー「アフトプレミアム」のアレクセイ・ニコラエフ氏は、新車需要は高まっているものの生産が追い付かず、中古車購入に流れる消費者が多いと述べている(「実業ペテルブルク」10月19日)。

(注)ロシアでは通貨ルーブルが急激に下落する局面で、高級車新車のような換金性が高く価値が下落しにくい耐久消費財を購入し、自己資産の保全を図ろうとする市民が多い。

(一瀬友太)

(ロシア)

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