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英EU交渉、政府補助金などで歩み寄りの兆し

(英国、EU)

ロンドン発

2020年10月22日

英国とEUが10月22日から、将来関係に関する交渉を再開する(2020年10月22日記事参照)。条文案に基づく集中協議で、長く平行線をたどってきた政府補助金などの「公正な競争条件(レベルプレイングフィールド、LPF)」、「漁業」、紛争解決などの「ガバナンス」の3分野で双方が歩み寄れるか、注目が集まる。

LPFについて、欧州委員会のEU英国将来関係タスクフォースのミシェル・バルニエ代表は10月21日の議会演説で、関税も数量割当も一切ない自由貿易協定(FTA)はEUにとって前例がなく、英国が交渉材料として、一部品目で関税や数量割当が設定されているEUとカナダのFTAを例として挙げるのは筋違い、という考えをあらためて示している。一方、英国のデービッド・フロスト首席交渉官は10月7日の英国議会の委員会で、政府補助金について、他のFTAより踏み込んだ規定を設ける用意がある、とコメント。紛争解決メカニズムについても、英国にも利点があるとして、歩み寄りの姿勢を示している。バルニエ代表は議会演説で、これらの英国側の変化に注目しつつも、交渉への反映はこれからで、不当な競争が生じた場合の一方的措置発動なども盛り込む必要がある、との考えを示している。

一方で、漁業をめぐっては、双方の水域へのアクセスや漁獲割当などの現状維持をもくろむEUと、水域アクセスや割り当ては毎年交渉することに変更したい英国の溝が埋まっていない。バルニエ代表らは、最も強硬なフランスをはじめEU沿岸国に歩み寄りを求めている、と報じられており、10月21日の議会演説では「双方の漁業者にとって持続的で公正、公平な解決策なくして経済協定は成立しない」コメントした上で、「EUの漁業者にとって持続可能な展望が確保されることを最後まで主張し続ける」としている。複数年おきの漁業交渉で折り合う可能性なども報じられている。

英国は9月30日、ノルウェーとの間でEU離脱後初となる漁業枠組み協定外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますに署名している。同協定では、相互水域アクセスと漁獲割当は毎年交渉する、と規定している。

(宮崎拓)

(英国、EU)

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