米シェール石油・ガス開発、ローンスター・リソーシズが破産申し立て

(米国)

ヒューストン発

2020年10月08日

米国シェール石油・ガス開発会社のローンスター・リソーシズ US(本社:テキサス州フォートワース)は9月30日、テキサス州南部地区連邦破産裁判所に対し、米国連邦破産法第11章適用の申し立てを行った旨を発表した。新型コロナウイルスの感染拡大で燃料需要が縮小し、原油価格が低迷したことが響いた。

同業者による破産関係では、チェサピーク・エナジー(本社:オクラホマ州オクラホマシティ)が6月28日(2020年6月30日記事参照)に、オアシス・ペトロリアム(本社:テキサス州ヒューストン)が9月30日に(2020年10月5日記事参照)、連邦破産法第11章適用申し立てを行っている。

ローンスター・リソーシズは、テキサス州のイーグルフォード盆地において、日量約1万4,000バレル相当の石油・天然ガス開発を展開している。

裁判所に提出した書類によると、ローンスター・リソーシズの資産・負債は5億ドルから10億ドル。また、同社は9月、約3億9,000万ドルの債務と優先株の持ち分を削減する方向で大株主と合意したと発表していた。

エネルギー関連の倒産に詳しいヘインズ&ブーン法律事務所の資料によれば、シェール石油・ガス業界の倒産が2017年に24件、2018年に28件だったのに対し、2019年は42件へと急増しており、2020年は8月末時点で36件となっている。エネルギー業界の専門家は、2020年内にさらに多くの破産申請が行われると予測している。

なお、ローンスター・リソーシズの株価は、1年前は2~3ドル台後半で推移していたものの、2020年10月5日時点では0.275ドルとなっている。

(沖本憲司)

(米国)

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