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アジア開発銀行、アジア大洋州地域の2020年成長率をマイナス0.7%に下方修正

(ASEAN、インドネシア、カンボジア、シンガポール、タイ、フィリピン、マレーシア、ミャンマー、ベトナム、ラオス、インド、スリランカ、パキスタン)

アジア大洋州課

2020年09月24日

アジア開発銀行(ADB)は9月15日、2020年版アジア経済見通しの更新版を公開PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)し、日本などを除いたアジア大洋州地域(注)の2020年の経済成長率を、1960年初頭以降初めてのマイナス成長となる、マイナス0.7%とする予測を発表した。6月時点では0.1%としていたが、0.8ポイント引き下げた。4月時点の2.2%の予測から、6月、9月と連続で引き下げとなった。なお、2021年の同地域の経済成長率は6.8%と予測し、6月時点の予測の6.2%から0.6ポイント引き上げた(添付資料表参照)。

東南アジアでは、ベトナムなどを除いた8カ国でマイナス成長との予測

2020年の東南アジア地域全体の成長率は、マイナス3.8%と予測した。新型コロナウイルスの感染拡大を受けた厳格な隔離や移動制限措置の影響による第2四半期の経済成長率の減速を受け、6月発表時のマイナス2.7%から1.1ポイント引き下げた。なお、ASEAN地域では、主要6カ国の第2四半期の成長率は、ベトナムを除きマイナス成長と発表している(2020年8月31日記事参照)。

国・地域別にみると、インドネシア、カンボジア、ミャンマー、ブルネイを除く7カ国の成長率予測について、6月の予測から引き下げた。また、ベトナム(1.8%)、ミャンマー(1.8%)、ブルネイ(1.4%)の3カ国のみプラス成長と予測し、それ以外の国は全てマイナス成長と予測した。

プラス成長の国の中で、ベトナムは、6月時点の予測値4.1%から2.3ポイント引き下げた。その要因として、世界的な景気後退と、国内の失業率の悪化や消費の落ち込み、7月後半に再び国内で新型コロナウイルスの感染が拡大した影響を挙げた。他方、マイナス成長と予測した国の中では、観光業のGDPに占める割合が比較的大きいタイ(マイナス8.0%)や、第2四半期も依然として感染拡大が続くフィリピン(マイナス7.3%)などの減速度合いが大きい。

南アジア地域全体の経済成長率はマイナス6.8%と、6月時点の予測のマイナス3.0%から3.8ポイント引き下げた。特に、第2四半期に入っても感染拡大の止まらないインドについては、マイナス9.0%(6月予測:マイナス4.0%)と予測値を他国と比べ大きく引き下げた。そのほかでは、観光業が主要産業のモルディブがマイナス20.5%(マイナス11.3%)と大幅に下方修正されている。

今後のアジア大洋州地域の経済の回復について、ADBチーフエコノミストの沢田康幸氏は、2021年の経済成長率は6.8%と予測しているが、GDP自体はコロナ禍前の予測値を下回っており、V字型でなく、(緩やかに上昇する)L字型に近い回復軌道を描く、とした。また、現状生じているパンデミックの長期化や、再発が生じるリスクがあるため、回復への道のりは不確かさがつきまとうとした。

(三木貴博)

(ASEAN、インドネシア、カンボジア、シンガポール、タイ、フィリピン、マレーシア、ミャンマー、ベトナム、ラオス、インド、スリランカ、パキスタン)

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