段階的ロックダウン解除（Unlock4.0）で約5カ月ぶりにメトロ再開

インド内務省は8月29日、段階的ロックダウン解除（Unlock4.0）のガイドラインを出した。インドのロックダウン段階的解除は6月1日から1カ月ごとに行われており、第4期となるUnlock4.0は9月1日から始まる。Unlock4.0でも、これまでと同様、「封じ込めゾーン」と呼ばれる感染者の多い特定地区については9月30日までロックダウンを継続する。

Unlock1.0～3.0では、各制限措置の緩和が徐々に進められてきたが、Unlock4.0では幾つかの大きな変化がみられた。1点目は、メトロの再開で、これまで約5カ月にわたり休止していたメトロの運行が、9月7日から再開可能となった。2点目は、教育機関の一部再開だ。これまで約5カ月にわたりオンライン以外の授業や活動は休止されていたが、9月21日以降、第9～12学年（日本の中学3年生～高校3年生に相当）の生徒は、保護者の書面による同意の下、別途、保健・家庭福祉省から出される標準作業手順に従えば、学校へ行くことができるとされた。3点目は、「封じ込めゾーン」以外での、州政府による独自のロックダウンが禁止されたことだ。州政府が独自にロックダウン措置の実施を希望する場合、事前に中央政府への相談が必要となる。これまで中央政府のガイドラインとは別に、独自に州全体のロックダウンを実施する州が幾つかあり、州による措置の違いが混乱を招いていた。今回、この州政府独自のロックダウン禁止条項がガイドラインに追加されたことで、こうした混乱の解消が見込まれる。

そのほか、100人までの大規模集会と屋外での演劇などは、9月21日以降、可能とされた。映画館、スイミングプール、娯楽施設などの営業や一般国際旅客機の運航は引き続き禁止で、再開日についても特段明言されなかった。

（磯崎静香）