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第2四半期のGDP成長率を0.5ポイント上方修正

(ロシア)

モスクワ発

2020年09月16日

ロシア連邦統計局は9月9日、2020年第2四半期の実質GDP成長率の改定値を前年同期比マイナス8.0%と発表した。8月11日に発表された速報値(2020年8月18日記事参照)から0.5ポイント上方修正されたかたちだ。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大初期に政府系シンクタンクはマイナス20%程度と予想していたが(2020年4月15日記事参照)、そこまでの落ち込みにはならなかった。

2020年上半期の実質GDP成長率も、前年同期比マイナス3.4%と速報値を0.2ポイント上回っている。ロシア政府はその要因を、政府の社会・経済対策が適時・適切に実施されたためと説明している。9月8日にモスクワで開催された、金融フォーラムに出席したアントン・シルアノフ財務相は、国民福祉基金からの資金拠出、予備費からの支出を含む連邦政府予算の柔軟な流用により、財政面で経済の下支えができたと強調。通年の実質GDP成長率は、マイナス4%よりも小幅にとどまるとの期待感を示した。

ロシア政府のCOVID-19関連対策は、中小企業を中心とした雇用と給与所得の維持、また社会的弱者に対する給付金支給などにより、消費の落ち込みを極力抑える方向で定められた。ビジネス関連では、4月に市民の外出制限や非労働日措置の導入などにより大きな被害を受けた分野を指定し、重点的な支援を進めた(2020年4月9日記事参照)。5月には大企業への金融支援を通じたサプライチェーン維持の方針を打ち出し、大企業を経由した中小企業への資金の流れを確保した。

ミハイル・ミシュスチン首相は金融フォーラムにおけるあいさつの中で、これまでロシア政府が講じた企業支援策・経済対策(a.中小企業を中心とした納税猶予、b.公的施設の賃借料支払い猶予、c.低利・無利子融資の供与、d.税務検査の一時停止など)が、5月以降の消費や製造業の回復基調への素早い転換につながったと強調した。

金融政策も経済の下支えに貢献した。ロシア中央銀行のエリビラ・ナビウリナ総裁は、9月3日に開催されたロシア銀行協会総会での講演で、4月に大きく落ち込んだ個人向け貸し出しが6月以降回復基調にあると強調した。加えて、ナビウリナ総裁は、所得の減少による債務返済遅延比率の上昇に若干の懸念を示しつつも、債務再編に関する条項の緩和といった中銀の方策により、返済遅延が金融機関の経営に大きな影響を与えてはいないとの見方を示した。

(梅津哲也)

(ロシア)

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