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米FRB、2023年まで利上げを行わない見通し

(米国)

ニューヨーク発

2020年09月23日

米国連邦準備制度理事会(FRB)は9月15、16日に連邦公開市場委員会(FOMC)を開催し、政策金利のフェデラル・ファンド(FF)金利の誘導目標を0.00~0.25%に据え置いた(添付資料図1参照)。また、16日発表の経済見通しに基づき、2023年まで利上げを行わない見通しを示した。今回の決定は8対2だった。

2023年までゼロに近い金利維持を示唆

FOMCの声明文外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますでは、米国経済全般の状況判断について、前回会合(2020年7月31日記事参照)の「(新型コロナウイルス感染拡大の影響による急激な落ち込みの後、)経済活動と雇用はここ数カ月で幾分持ち直したものの、年初の水準を依然として大幅に下回っている」を維持した。一方、金融政策については、「労働市場が、FOMCが完全雇用と評価する水準に到達し、インフレ率が2%に上昇し、2%を緩やかに上回る状態が当分続くまで、政策金利を0.00~0.25%で維持する」と、政策金利に関する条件を詳細に記述した。FRBが同日に発表した今後の経済見通しPDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)において、FFレートの見通し(FOMCメンバー17人の中央値)は2020~2023年まで0.125%とされており(添付資料図2参照)、これを受けて複数の米国メディアは、FRBはいわゆるフォワードガイダンスを導入し、2023年までゼロに近い金利を維持することを示唆した、と評価している。FRBの保有資産額拡大については、前回と同様に「今後数カ月にわたって、少なくとも現在のペースで保有(残高)を増やす」とした。パウエル議長は記者会見PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)で政策金利に関して、8月末に改定した長期目標・金融政策戦略外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(注)に触れた上で、「これらの変更はわれわれの長期間の範囲における強いコミットメントを示すものだ」と発言した。

FOMCメンバーによる実質GDP成長率の予測中央値は、2020年6月時点(マイナス6.5%)から2.8ポイント引き上げられてマイナス3.7%となった(添付資料表参照)。一方、2021年は4.0%、2022年は3.0%と6月時点よりそれぞれ1ポイント、0.5ポイント引き下げられ、2023年は2.5%とされている。失業率は2020年が7.6%、2021年が5.5%、2022年が4.6%と、いずれも6月時点の見通しから引き下げられており、2023年には4.0%に落ち着くとされた。物価上昇率(コアPCE)は2020~2022年の見通しはいずれも6月時点から引き上げられており、2023年に2.0%に達するとされた。パウエル議長は、6月からの経済見通しの引き上げについて「一般的に予想されたよりも回復が早く進んでいる」としつつも、「先行きは引き続き非常に不透明」とし、経済の行方は新型コロナウイルスの抑え込みと政府による救済措置などの政策にかかっているとした。

(注)物価上昇率(インフレ率)について長期的な期待値を2%に固定するため、これまでは年率2%を目指すとしていたところを、2%を下回る状態が一定期間続いた後は、当分は2%を緩やかに上回る状態が続くことを容認するとの方針に変更した。

(磯部真一)

(米国)

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