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大手IT企業との支払い交渉を可能にする義務的行動規範の草案公表

(オーストラリア)

シドニー発

2020年08月06日

オーストラリア競争・消費者委員会(ACCC)は7月31日、インターネット検索エンジンなどのデジタルプラットフォームに表示したニュースコンテンツから得た収益をそのコンテンツを所有するメディアに支払うよう、両者の交渉について定める義務的行動規範の草案を発表した。

ACCCは、2019年にまとめた報告書の中で、ニュースコンテンツの配信などにおいて、オンラインではフェイスブックやグーグルが圧倒的な支配力を有しており、既存メディアとの間で不均衡が生じていることを指摘していた。これを受け、連邦政府は2020年4月、ACCCに対して、義務的行動規範を策定するよう指示していた(2020年4月22日記事参照)。

今回発表した草案はまず、グーグルとフェイスブックを対象に、オーストラリアのメディアがニュースコンテンツへの支払いなどに関して両社と交渉するプロセスを定める。地方紙など複数のメディアが合同で交渉することも可能とする。3カ月以内に合意に至らなかった場合には、45日以内に決定する仲裁制度へ移行する。仲裁人は双方が提出する最終提案のどちらか一方を妥当な案として選択することとなる。

草案はデジタルプラットフォームが満たすべき最低基準も示した。デジタルプラットフォームは、ニュースコンテンツの検索や表示に影響を与える可能性のあるアルゴリズム(処理手順)を変更する場合、少なくとも28日前にメディア側へ通知する必要がある。また、ユーザーがニュースコンテンツに費やす時間や閲覧したコンテンツの数など、デジタルプラットフォームが収集した情報の提供や、コメント投稿をオフにするなどの柔軟な管理ツールの提供などを定めている。

交渉への参加拒否や、誠実な態度で交渉に臨まなかった場合、または上述の最低基準を満たさなかった場合などには、1,000万オーストラリア・ドル(約7億6,000万円、豪ドル、1豪ドル=約76円)以上の罰金を科す可能性があるという。

この草案は8月28日までパブリックコメントを受け付けた後、早急に議会へ提出される予定で、連邦政府は2020年内の法制化を目指している。

(住裕美)

(オーストラリア)

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