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議会が内閣信任決議案を否決、政権との溝が深まる

(ペルー)

リマ発

2020年08月06日

ペルー議会は8月3日、ペドロ・カテリアーノ首相が提出した内閣信任決議案を否決した。これにより、カテリアーノ首相は憲法にのっとり、就任からわずか21日(2020年7月16日記事参照)で退任することが決まった。

マルティン・ビスカラ大統領は、8月4日の国民に向けてのテレビ会見で、今回の否決は先の独立記念日の大統領演説で個々の政党の立場を横に置き、議会に結束を呼び掛けたにも関わらず、議会はこれに応じなかったと批難した。一方で、否決については憲法にのっとり真摯(しんし)に受け止め、新たな首相の任命を進めるとして10分弱でその演説を終えた。カテリアーノ首相による信任決議案は、(1)新型コロナウイルス感染拡大対策の継続、(2)経済対策、生産性の活性化と雇用創出、(3)教育支援と教育の保障、(4)汚職と犯罪の撲滅、(5)2021年の自由かつ中立的な民主主義による大統領選の実施、の5本柱で構成されていた。

信任決議案に対する投票は議員全130人のうち出席の125人によって行われ、賛成37票、反対54票、棄権34票で否決された。各党による投票状況は、最大議席24議席(25議席保有だが同党から議長が選出されている)を有するアクシオン・ポプラール(人民行動:AP)党は、賛成4票、反対7票、棄権12票。また、AP党に次ぐ22議席を持つアリアンサ・パラ・エル・プログレッソ(進化のための同盟:APP)党は、同党から現内閣に女性・社会的弱者相が入閣しているにも関わらず、22人全員が反対した。このほかにも、右派のポデモス・ペルー(できるぞペルー:PP)党も所属議員11人全員が反対票を投じた。

これに左派のフレンテ・アンプリオ(解放戦線:FA)党は出席議員7人全員、フレンテ・ポプラール・アグリコラ・フィア・デル・ペルー(ペルー農業人民前線:FREPAP)党は出席議員13人全員、ウニオン・ポル・エル・ペルー(ペルーのための連合:UPP)党は出席議員12人のうち11人からの反対票が加わり、否決を決定づけた。

一方、賛成票を投じたのは、中道のソモス・ペルー(われわれはペルー:SP)党の全11人、同じく中道のモラード(むらさき:M)党の全9人で、極右でケイコ・フジモリ党首のフエルサ・ポプラール(人民勢力:FP)党も出席議員14人のうち大半の12人が賛成し、現政権を支持した。

(設楽隆裕)

(ペルー)

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