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米財務省、香港政府の行政長官や主要閣僚ら11人を制裁対象に指定

(米国、中国、香港)

ニューヨーク発

2020年08月12日

米国財務省は8月7日、香港政府の林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官や主要閣僚など11人に対する制裁措置を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。香港における自治を脅かした疑いで、財務省の制裁規則に基づき、米国内の資産が凍結され、米国法の管轄範囲での取引などが禁止される。

制裁対象には、香港政府の最高責任者であるキャリー・ラム行政長官のほか、現役閣僚である李家超(ジョン・リー)保安局長や鄭若驊(テレサ・チェン)律政司長、曽国衛(エリック・ツァン)政制・内地事務局長が含まれる。また、香港警務処の鄧炳強(クリス・タン)処長や前任の盧偉聰(ステファン・ロー)氏、国家安全法により新設された国家安全維持公署の鄭雁雄署長らも対象となる。財務省は制裁の理由について、11人が中国政府による香港への国家安全法導入に加担し、香港における表現・結集の自由を抑制し、または人々の安全や自治を脅かしたと説明している。

財務省は今回の制裁措置について、トランプ大統領が7月14日に発表した香港への優遇措置を停止する大統領令を根拠としつつ、同日に施行した香港自治法を実施するものと報告している。香港自治法は、香港の自治侵害に関与した人物に制裁を加える内容(2020年7月16日記事参照)。指定人物は、財務省の外国資産管理局(OFAC)の特別指定国民および資格停止者(SDN:Specially Designated Nationals and blocked Persons)リストに追加され、米国内の資産が凍結されるほか、米国法の管轄下にある法人・個人との取引が禁止される。スティーブン・ムニューシン財務長官は声明で、「香港の人々の自治を脅かす人物を対象に、われわれが有する手段や権限を行使していく」と述べた。

トランプ政権は今回の制裁発表前日の8月6日には、動画共有アプリTikTokを提供するバイトダンスやSNSアプリ微信(WeChat)を提供するテンセントとの取引を禁止する大統領令を発出(2020年8月7日記事参照)するなど、対中措置を相次ぎ打ち出している。米戦略国際問題研究所(CSIS)のボニー・グレイザー上級研究員は、今回の制裁は象徴的な意味を超えており、香港にある金融機関に予期せぬ影響を与える可能性があると指摘している(「フィナンシャル・タイムズ」紙電子版8月7日)。

(藪恭兵)

(米国、中国、香港)

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