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パラナ州、「新型コロナワクチン」現地生産へ中国国営企業と提携

(ブラジル、中国)

サンパウロ発

2020年08月07日

ブラジル南部パラナ州の州政府は7月28日、中国国営企業シノファーム(中国医薬集団)が開発を進める新型コロナウイルスワクチンの第3相臨床試験を行うパートナーシップと秘密保持の契約を締結したことを発表した。治験希望者への接種を通じて効果と安全性を幅広く検証する治験申請を連邦政府に近く行うことを明らかにした。

契約署名はハチーニョ・ジュニオ同州知事が行い、ビデオ会議を通じて、ベト・プレット同州政府保健局長、ジョルジ・カラド・パラナ技術研究所(Tecpar)の所長、ブラジル駐在のチュイ・ユーホイ中国公使参事官も参加した。発表によると、同州政府はTecparを通じて8月末までに第3相臨床試験を開始する意向だ。結果が分かるまでに3~4カ月かかるという。

今回の契約締結で、パラナ州政府は第2相までの臨床検査結果に関する情報へのアクセスが可能となる。これまでの臨床試験での効果は100%有効といい、「深刻な副作用はない」とジュニオ知事は明らかにしている。第3相臨床試験がクリアできれば、同州政府はシノファームからTecparへの技術移転を進め、州内でワクチンの製造を行って他の南米諸国へ供給することを目指している。ただ、その実現はブラジル保健省と同省傘下の国家衛生監督庁(ANVISA)による製造承認などの認可にかかっている。

現在、新型コロナウイルス感染者や死者が多いブラジルを舞台に、世界有数の医薬品メーカー各社がブラジルへの技術供与によるワクチン製造供給ビジネスに取り組んでいる。

先頭を行くのは英国製薬大手アストラゼネカが英国オックスフォード大学と共同開発するワクチンで、両者は2021年初にブラジル保健省国立研究所(FIOCRUZ)で現地生産を行う計画が進んでいる。また、サンパウロ州では中国シノバック・バイオテックが同州ブタンタン研究所を通じて同社開発のワクチンの第3相臨床試験を行っており、2021年初から同研究所でのワクチン生産を計画している(2020年7月3日記事参照)。パラナ州政府は今回の発表に併せて、ロシアで開発中のワクチン製造に向けて近くパートナーシップ契約を締結する可能性も明らかにしている。ロシアでは、国立疫学微生物学ガマレヤ国立センターが開発したワクチンの臨床試験段階が完了した。

(大久保敦)

(ブラジル、中国)

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