内閣一部改造、レンマ防衛相が退任、鉱山石油相など交代

(エチオピア)

アディスアベバ発

2020年08月25日

一部閣僚や政府機関の長など、10人の人事異動が8月18日に行われた。防衛相には、オロミア州の治安維持責任者だったケンア・ヤデッタ氏が登用された。レンマ・メゲルサ前防衛相は、アビィ・アハメド首相の盟友とされ、首相選出時の立役者の一人だった。しかし、与党連合が2019年12月に繁栄党に発展改組するにあたり、公に異議を唱えるなど、徐々に思想の違いが表面化(2019年12月9日記事参照)し、8月上旬には繁栄党の理事会メンバーからも外されていた。

アディスアベバ市の市長代行には、連邦司法長官だったアダネチュ・アベベ氏が任命された。市長代行は、市議会選挙ができずに政治任用となっているが、実質的に市長の職責を果たす。アダネチュ市長代行は、女性初のアディスアベバ「市長」となり、2018年10月の内閣改造で歳入相として入閣後、連邦司法長官を務めていた。立て続けに要職に起用されており、アビィ首相の信頼が厚いとみられる。市長代行の任期中、各種の大型プロジェクトに先鞭(せんべん)をつけたテクレ・ウンマ前市長代行は、低迷する鉱業を所管する鉱山石油相に就いた。鉱山石油相を退いたサミュエル・ウルカット氏は、科学・高等教育相に転出した。

(関隆夫)

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