ハバロフスク地方知事が逮捕、地元で大規模な抗議デモ

(ロシア)

モスクワ発

2020年07月14日

ハバロフスク地方のセルゲイ・フルガル知事が2004年から2005年にかけて企業関係者の殺人および殺人未遂に関与した容疑で、7月9日に逮捕された(連邦捜査委員会発表、7月9日)。同日、取り調べのためモスクワに移送された。タス通信(7月9日)によると、フルガル知事は容疑を否認している。7月10日にはモスクワ市バスマンヌィ地区裁判所がフルガル知事の勾留を認める決定をした。期間は9月9日までの2カ月間。

知事の逮捕を受け、ハバロフスク、コムソモリスク・ナ・アムーレなど主要都市で地元住民による抗議デモが行われた。11日にハバロフスクで行われたデモには最大で約3万人の住民が参加したとされる(「コメルサント」紙7月11日)。

フルガル知事は野党・自由民主党に所属し、2018年9月の知事選挙を経て知事に就任した。知事選は2013年に続く2度目の挑戦で、与党・統一ロシア所属で当時現職のビャチェスラフ・シポルト氏との決選投票までもつれ込み、同投票では得票率69.57%でシポルト氏に圧勝した。 

フルガル知事による日本の地方との交流については、2019年5月にモスクワで開催された日ロ知事会議に出席(2019年5月16日記事参照)、北海道の鈴木直道知事、鳥取県の平井伸治知事と会談した。8月にはハバロフスクで、同地方との友好提携50周年を記念して訪れた兵庫県の井戸敏三知事と会談、日ロ地域交流年に当たる2020~2021年に兵庫県を訪問する強い意欲をみせていた(2019年9月2日記事参照)。

(浅元薫哉)

(ロシア)

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