グジャラート州政府医療チームに聞く、マンダル地域の新型コロナの現状・対策

(インド)

アーメダバード発

2020年07月13日

インド北西部グジャラート州では、新型コロナウイルス感染拡大が続き、現在では国内第4位の感染者数が確認されている(注)。この状況下、同州マンダル地域では多くの日系自動車企業が新型コロナウイルスと共存し、操業を再開している状況だ。

ジェトロはマンダル地域で新型コロナウイルス対策に従事する州政府保健省医療チーム責任者のディーパク・パテル医師に、同地域の現状や日系企業に求める感染対策などについて聞いた(7月8日)。

ディーパク氏によると、マンダル地域の感染者数は約30人で、ほとんどがマンダル村の住民とのことだ。この農村地域で感染者が発生する理由としては、マスクの未着用、ソーシャルディスタンスの徹底不足、PCR検査数の増加などが挙げられる。

同村の感染状況はアーメダバード行政区内の他地域と比べると、状況は比較的落ち着いているが、終息の見通しは不明という。

また、ディーパク氏はマンダルで操業する日系企業に対し、「社内全体でのソーシャルディスタンス徹底、新型コロナウイルス感染の疑いのある従業員を施設内に入れないこと、従業員の検温・手指の消毒、施設内の徹底的な消毒などの基本的なガイドラインの順守を願いたい。感染の疑いがある従業員については、一時隔離した上で州政府保健省医療チームに連絡してほしい。診察と今後の対策の伝達を引き続き行っていく」と呼びかけた。

同地で操業再開している日系企業は、従業員の健康診断報告義務の順守(2020年5月15日記事参照)や標準作業手順(SOP)運用を続けることで、感染リスク削減に努めている(2020年6月22日記事参照)。今後も州政府保健省医療チームと連携の下、従業員の感染リスクを最小限にとどめる対策が必要とされる。

(注)7月9日時点、グジャラート州全体の感染者数は38,419人が確認されている(インド・コロナ感染者ウェブサイト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。グジャラート州の新型コロナウイルス感染状況や日系企業の操業再開状況、課題点については2020年6月22日付地域・分析レポートを参照。

(丸崎健仁)

(インド)

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