第2四半期のGDP成長率はマイナス3.3%に

(韓国)

ソウル発

2020年07月27日

韓国銀行(中央銀行)は7月23日、2020年第2四半期(4~6月)の実質GDP成長率(速報)が前期比マイナス3.3%となり、前期に続きマイナス成長になったと発表した(添付資料表1参照)。韓国のマスコミは、韓国がアジア通貨危機に直面した1998年第1四半期(マイナス6.8%)以降、22年3カ月ぶりの最低値であると報じた。なお、前年同期比ではマイナス2.9%だった(添付資料表2参照)。

2020年第2四半期の実質GDP(前期比)を支出項目別にみると、主な内容は次のとおり。

  • 民間消費:財(乗用車、白物家電など)を中心に1.4%増。
  • 政府消費:物件費の支出などが増加し1.0%増。
  • 建設投資:建物建設を中心に1.3%減。
  • 設備投資:輸送機器が減少し2.9%減。
  • 輸出:自動車、石炭、石油製品などが減少し16.6%減。
  • 輸入:原油などを中心に7.4%減。

業種別では、農林漁業は野菜など作物が減少し9.7%減、製造業は輸送機器、コンピュータなどを中心に9.0%減、電気・ガス・水道事業は電力販売の減少にもかかわらず、発電効率の向上により2.8%増、建設業は建物建設が減少し0.2%減、サービス業は卸売・小売業、飲食・宿泊業、運輸業、文化およびその他サービスなどを中心に1.1%減だった。

韓国銀行のパク・ヤンス経済統計局長は同日行われた記者会見で、「5月28日に発表した2020年の実質GDP成長率見通しであるマイナス0.2%を達成するためには、第3~4四半期が前期比プラス3.0%程度にならなければならない」とした(2020年5月29日記事参照)。

〔諸一(ジェ・イル)〕

(韓国)

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