FDA、中小企業の食品防御計画対応に関する査察を2021年3月開始

(米国)

シカゴ発

2020年07月28日

米国食品医薬品局(FDA)は7月15日、米国食品安全強化法(FSMA)に基づく「意図的な食品不良事故からの食品防御のための緩和戦略」(IA規則)に関して、中小企業(注1)に対する定期査察を2021年3月から開始することを発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。

IA規則は、国内外のフードサプライチェーンにおいて、テロリズムなどによって生じうる意図的な食品事故を防止するために定められた規則であり、FDAに施設登録が必要な米国内外の食品関連施設(食品の製造/加工、梱包、保管施設)の所有者、運営者または代理人は、こうしたリスクを低減するために食品防御計画の作成および実行が求められている。

定期査察では、食品防御計画の「quick checks」の形でIA規則の基本的な要件を満たしているか確認するとともに、IA規則に関する普及・教育も行う。

IA規則の適用開始時期は、中小企業と「それ以外の企業」の事業規模ごとに分かれている。「それ以外の企業」については2019年7月26日からIA規則の適用が開始されており、中小企業についても2020年7月27日から適用が開始された。

一部の適用対象外(注2)を除いて、対象企業はIA規則に対応しているか改めて確認しておく必要がある。

IA規則については以下の資料も参考になる。

(注1)中小企業は500人未満の従業員を抱えるものとされている。

(注2)過去3年間の平均年間売上高1,000万ドル未満である零細企業や、食品関連施設であっても液体貯蔵タンク以外の保管施設などについてはIA規則の適用対象外外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますとなっている。

(藤本富士王)

(米国)

ビジネス短信 5193b2411c551614