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米ポンペオ国務長官、演説で中国との対決姿勢を鮮明に

(米国、中国)

ニューヨーク発

2020年07月27日

マイク・ポンペオ米国務長官は7月23日、カリフォルニア州のニクソン大統領記念図書館で「共産主義の中国と自由世界の未来」と題した演説外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを行い、中国との対決姿勢を鮮明にした。トランプ政権としては、2019年10月にマイク・ペンス副大統領が行った演説(2019年10月28日記事参照)以降で最も高いレベルでの対中政策に関する演説となる。

2019年10月のペンス氏の演説では、中国に対して現実的な関係構築を呼び掛ける内容だったが、今回のポンペオ氏の演説は、中国共産党と自由・民主主義国家を明確に対比させ、「自由主義の世界は独裁体制に勝利しなければならない」と強硬姿勢を前面に出した内容となった。ポンペオ氏は、中国が繁栄すれば民主主義に転換するとの期待の下で続けていた従来の関与政策は失敗だったとした。その上で、演説の冒頭と最後で、1970年代の米中国交正常化を主導したリチャード・ニクソン元大統領の「中国が変わらない限り、世界は安全にはならない」との言葉を引用し、自由主義の同盟・有志国が立ち上がって中国の姿勢を変えるときだとした。

演説中盤では、中国政府による香港や新疆ウイグル自治区での人権侵害や知的財産権の盗用、南シナ海での領有権の拡大、そのほかさまざまな国際的な約束の破棄などを列挙し、「中国の指導者の言葉ではなく行動をみて判断しなければならない」と強調した。ロナルド・レーガン元大統領が冷戦時代に対ソ連政策の指針として使った「信用するが、確認もせよ(trust but verify)」を引用し、中国に対しては「信ずるな、確認もせよ(distrust and verify)」を貫き、「公平性と相互主義性(fairness and reciprocity)」を求めていかねばならないと、トランプ政権の指針を語った。

また、米産業界に対して、中国へ投資することは中国共産党による人権侵害を支援することになると警告し、社会的な正義を守るために整合的な行動を取るよう呼び掛けた。

終盤では、民主主義国に対して、中国を恐れてその専制政治を許すことは歴史的な過ちにつながるとし、結束して中国に立ち向かうことを呼び掛けた。その上で、明確な構想は述べなかったが、国連やNATO、G20などに言及した上で、中国による複雑な挑戦に対峙するための新たな同盟関係を構築すべきだとした。

(磯部真一)

(米国、中国)

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