米サンフランシスコで抗議デモの一部が暴徒化、市長が夜間外出禁止令を発令

(米国)

サンフランシスコ発

2020年06月01日

米国ミネソタ州ミネアポリスで警官の暴行によりアフリカ系アメリカ人が死亡した事件をめぐり、米国各地で抗議デモが行われているが、サンフランシスコ市中心部では、5月30日深夜に一部のデモが暴徒化して警察や消防が多数出動するなど、市中心部は一時騒然とした状況となった。

翌31日には、市内の宝石店やブランド店、時計店などの窓ガラスが割られ、商品の略奪行為が多数確認された(写真参照)。小売店舗は治安悪化に備えて、窓ガラスへの板の張り付け作業など対策に追われている。サンフランシスコ市・郡では5月18日から小売業などで経済活動が一部再開されたばかりだった(2020年5月20日記事参照)。

この事態を受け、ロンドン・ブリード市長は31日、警察や消防、メディアなどを除き、住民に対して同日午後8時から翌6月1日午前5時までの外出禁止令を発令外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。同長は自身のツイッターでも「市や警察は平和的な抗議デモは支持する。しかし、暴力や破壊行為を許すことはできない」と発信した。

オークランドやエメリービルなどサンフランシスコ周辺の都市でも同様に破壊・略奪行為が発生した。複数の現地報道によると、日系の小売店も影響を受けたことが確認されている。

写真 被害を受けた小売店舗の様子(5月31日、ジェトロ撮影)

被害を受けた小売店舗の様子(5月31日、ジェトロ撮影)

(石橋裕貴)

(米国)

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