6月15日からEU/EFTA諸国および英国からの入国制限撤廃、当初予定を前倒し

(スイス)

ジュネーブ発

2020年06月10日

スイスのカリン・ケラー=ズッター法相は6月5日の閣議で、6月15日からEU・欧州自由貿易連合(EFTA)加盟国と英国からの入国制限を撤廃し、国境を再開する予定であることを報告外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。

スイスはオーストリアとドイツ、フランスとの合意に基づき、これらの国との6月15日の国境再開を先に決定していた(2020年6月1日記事参照)。連邦司法警察省は現在までの各国の感染状況に鑑み、EU・EFTA加盟国、英国との国境を同日付で再開することは可能と判断している。5日に開催されたシェンゲン協定メンバー国の司法・内務相とのビデオ会議では、各国からコロナ感染以前の状態に復帰し、域内国境を15日に再開したいとの要望があった。

連邦司法警察省ではこの入国制限緩和のため、内務省と財務省、外務省と協力し、コロナ政令の改正案を閣議に提出する予定だ。

ただし、5日に関係国が決定したシェンゲン域内(および英国)相互の国境再開について、多数が歓迎する一方で、周辺国の感染状況に懸念を示す国もある。報道によると、スウェーデンやベルギーなど依然として感染拡大が続いている国もあり、国境管理をめぐって各国ともトラブルになりかねない。オーストリアとギリシャはイタリアからの、キプロスはスウェーデンからの、ギリシャはベルギーからの入国を認めない予定だ。一方、シェンゲン域内と英国以外の第三国との国境再開については、これまで言われていた予定を前倒しし、7月1日までに結論を出す予定と報道されている。

(和田恭)

(スイス)

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