アフリカ、新型コロナウイルス感染者数が30万人を突破

(アフリカ)

中東アフリカ課

2020年06月25日

世界保健機関(WHO)アフリカ地域事務局は6月22日、アフリカ大陸における新型コロナウイルス感染者数が21日に30万人を超えたと発表した。アフリカでは2020年2月14日にエジプトで初の感染者が確認され、その98日後には域内全体で感染者数が10万人に達した。さらにその19日後には20万人を超えるなど、感染拡大が加速している(6月11日付WHO外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。感染者数が30万人を突破したのは、20万人に達したそのわずか10日後だった。

欧州疾病予防管理センター(ECDC)によると、6月23日時点で累計感染者数が最も多いのは南アフリカ共和国の10万1,590人(死者数1,991人)、次いでエジプト5万6,809人(同2,278人)、ナイジェリア2万919人(同525人)、ガーナ1万4,154人(同85人)、アルジェリア1万1,920人(同852人)、カメルーン1万1,892人(同303人)。1日当たりの新規感染者数は大陸全体で9,140人(6月16~23日の平均値)、国別でみると南ア(同4,008人)、エジプト(同1,502人)、ナイジェリア(608人)、ガーナ(312人)が増加傾向にある。ただし、タンザニアでは5月7日に29人の新規感染者が確認されて累計感染者数が509人となって以降、WHOなどの国際機関に感染関連の報告がなされていないため、実態がつかめていない。

また、ECDCが累計検査数のデータを有するアフリカ諸国は11カ国。上位から南アが135万3,176人(6月22日時点)、モロッコ55万6,695人(同日)、ガーナ27万300人(6月20日時点)、エチオピア21万9,566人(6月22日時点)、ウガンダ14万5,658人(6月21日時点)、ケニア14万12人(同)、ナイジェリア11万7,569人(6月23日時点)が並ぶ。

WHOはアフリカ各国が感染抑制に失敗した場合のシナリオをもとに危機感を表明し(2020年5月18日記事参照)、感染速度を遅らせるため、各国に拡大防止措置の継続と検査・フォローアップ体制強化を求める。また、国境封鎖下でも人道的なルート確保により医療機器など必要不可欠な物資が必要な場所に届くよう協力を呼び掛けている。

(堀田萌乃)

(アフリカ)

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