広東・香港・マカオグレーターベイエリア建設への金融サポートに関する政策を発表

(中国)

広州発

2020年06月18日

中国人民銀行、銀行保険監督管理委員会、証券監督管理委員会、国家外貨管理局は5月14日、「広東・香港・マカオグレーターベイエリア(粤港澳大湾区、以下ベイエリア)発展計画の綱要」(2019年2月20日記事参照)の実施に当たり、広東省の内陸部と香港・マカオの金融協力を深化させるため、「広東・香港・マカオグレーターベイエリア建設への金融サポートに関する意見外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」(銀発〔2020〕95号)を発表した。

意見では、全体的な方針として、(1)実体経済の発展に向けた寄与、(2)内陸部と香港、マカオの互恵に向けた協力、(3)市場メカニズムが決定的な役割を果たすという方向性、(4)地域をまたぐ資金流動に伴うリスクの管理、の4点を重視するとした。

具体策として、(1)越境貿易およびファイナンス活動の円滑化、(2)金融業の対外開放の拡大およびベイエリアでの金融協力の最適化、(3)金融市場間のアクセスとインフラ整備の促進、(4)金融サービスのイノベーションレベルの向上、(5)クロスボーダー金融リスクの管理、という5分野について26項目が挙げられた(添付資料表参照)。

意見には、中国人民銀行深セン市中心支店に関する45項目の措置外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますが盛り込まれている。このうち、5月15日時点で、「資本項目の決済利便化」や「外債登記管理改革」などの17措置が既に実施されており、「より高いレベルの貿易・投資の利便化」などの3措置が深セン市の前海蛇口エリアで試行されている。「人民元のクロスボーダーの使用規模と範囲拡大」などの14措置は実現に向けて準備中で、「クロスボーダーの資産運用および資金プーリング(一括管理)」などの11措置は実施に向けた検討を行っているという。

(盧真)

(中国)

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