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米FRB、金融政策の現状維持を決定、2022年まで利上げはない見通し

(米国)

ニューヨーク発

2020年06月15日

米国連邦準備制度理事会(FRB)は6月9、10日に連邦公開市場委員会(FOMC)を開催し、金融政策の現状維持を決定外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした(添付資料図1参照)。政策金利のフェデラル・ファンド(FF)金利の誘導目標は0.00~0.25%に据え置いた。今回の決定は全会一致だった。

今は利上げを行わず、資産購入ペースも維持

FOMCの声明文外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますでは、前回4月会合(2020年5月1日記事参照)と同様に、「米国経済が最近の出来事を乗り越え、雇用の最大化と物価の安定という目標を達成する軌道に乗っていると確信するまで、政策金利を(現在の水準に)維持する」とした。FRBの保有資産額拡大〔米国債・住宅ローン担保証券(MBS)・政府機関保証付きの商業用不動産ローン担保証券(CMBS)の購入〕については、前回の「FRBは、市場が円滑に機能することを支援する上で必要な額(the amounts needed)を購入し続ける」から、「今後数カ月にわたって、少なくとも現在のペースで保有(残高)を増やす」に変更した。ジェローム・パウエルFRB議長は記者会見で「3月に発生した緊張(状態)から市場機能が改善してきたので、徐々に資産購入ペースを緩めてきた」が、「市場が円滑に機能する状態を維持し、それにより金融情勢全般に政策が広く効果的に伝わるようにするために」購入ペースを維持するとした。

FOMCメンバーによるFFレートの見通し(17人の中央値)については、2020年から2022年までが全て0.125%とされ、2019年12月会合時点の見通しからそれぞれ1.50、1.75、2.00ポイントずつ引き下げられた(添付資料図2参照)。1回当たりの利下げ幅を0.25ポイントとすると、2022年までは利上げが行われない想定となっている。一方で、長期は2.500%と12月時点から変わらなかった。パウエル議長は「われわれは経済を支援したい」と考えており、「これには時間がかかる」ことから、今は「利上げを行うことを考えていない」と述べた。

同時に発表された実質GDP成長率の予測中央値は、2020年が12月時点(2.0%)から8.5ポイント引き下げられてマイナス6.5%となった(添付資料表参照)。2021年以降については、2021年が5.0%、2022年が3.5%と回復が続くとされているが、予測される成長率で推計すると、GDPが新型コロナウイルス感染拡大前の2019年の水準を上回るのは2022年とみられる。失業率と物価上昇率は、2020〜22年の失業率が1.8~5.8ポイント引き上げられ、物価上昇率(コアPCE)が0.3〜0.9ポイント引き下げられた。

会計事務所RSMのチーフエコノミスト、ジョゼフ・ブリュスエラス氏は「FRBがV字型の景気回復を予想していないことは明らかであり、仮に(連邦政府の)通商・財政政策に過ちがあれば、経済を支えるために力強く動く立場だ」と述べた(「ワシントン・ポスト」紙電子版6月10日)。

(権田直)

(米国)

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