保健省発行のガイドラインに沿った行動が重要に

(バングラデシュ)

ダッカ発

2020年06月10日

バングラデシュ政府は政府機関・オフィスなどの営業停止措置を一部緩和したが(2020年5月29日記事参照)、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、保健省は5月に各種ガイドラインPDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)を発行しており、生活の場面に応じた順守を求めている。

場所に応じた感染予防策が示されている「テクニカルガイドライン」では、自宅およびオフィスにおける予防方法が紹介されている(添付資料:ジェトロ仮英訳資料参照)。自宅では定期的な換気や衛生維持、マスク着用や手洗いの徹底、オフィスでは従業員の日々の健康状態の確認、ドアノブなどの触れる頻度が高い箇所の定期的な消毒が義務付けられている。

また、政府はマスク着用を義務化し、ルールに違反した者には6カ月以内の禁錮刑、または10万タカ(約13万円、1タカ=約1.3円)の罰金、もしくはその両方が科されると発表しており、外出時などは注意が必要だ。

政府機関・オフィスは営業可能となったが、進出日系企業へのヒアリングによると、当地の感染状況を踏まえ、在宅勤務の体制を継続している日系企業も多い。政府機関の職員は、通常の25%までが出勤可、25%が在宅勤務、残りの50%は自宅待機および出勤のバックアップへの対応とされている。また、出勤・在宅勤務を問わず、勤務開始から2時間経過した者は、職務を終え次第退勤できるなど、政府機関の体制が変更されている。

当地は5月下旬以降、感染者の増加が著しい状況だ。6月8日時点の累積感染者数は6万8,504人で、1日当たりの感染者数は6月に入り連日2,000人を超えている。5月18日の2万3,870人から、約3週間でおよそ約3倍となっている〔バングラデシュ伝染病研究所(IEDCR)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます〕。感染者の世代別、男女別などの特徴については、5月初旬の傾向(2020年5月12日記事参照)から大きな変化はみられない。

(山田和則、安藤裕二)

(バングラデシュ)

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