バングラデシュ政府、政府機関・オフィスなどの営業停止措置を一部緩和

(バングラデシュ)

ダッカ発

2020年05月29日

バングラデシュ政府は5月28日、3月26日から講じていた自宅待機要請、政府機関・オフィスの原則営業停止などの感染防止措置を、5月31日以降、一部緩和する旨の通達を出した。通達では、引き続き感染拡大の防止のため、主に以下の措置を講じるとしている(添付資料:ジェトロ仮英訳資料参照)。

  1. 本措置は5月31日以降、6月15日まで適用される。
  2. 各県をまたぐ移動は引き続き禁止。国民は引き続き、自宅待機に努めることとする。生活必需品の購入、医療サービス、職場への移動などにおいて緊急性を要する場合を除き、原則として午後8時から翌午前6時まで外出禁止とする。また国民は、今後も常にマスクを着用するなど、保健省発行のガイドラインに沿った感染防止対策を行うこと。政府はこれらに違反する者に対して、法的措置を講じる。
  3. 市場やショッピングモールに滞在する際、常にソーシャルディスタンスを保つなど、感染防止に努めること。ショッピングモールは入り口に消毒・手洗い場を設置すること。また、全ての店舗・モールの営業時間は、午後4時までとする。
  4. 医薬品産業、輸出志向型産業などの生産活動は、保健省発行のガイドラインを順守し、従業員の健康安全を確保した上で、必要に応じて操業可能とする。
  5. 銀行業務を平常時に戻すため、中央銀行は追って市中銀行に向けた指針を示す。
  6. 全ての政府機関・オフィスは自らの監督責任の下、必要最小限の範囲で稼働すること。体調不良やそのリスクのある従業員は、出社してはならない。また緊急時を除く全ての会議は、オンラインで行うこととする。
  7. 公共交通機関は、所定の利用者数の範囲内で運行すること。具体的には各機関に対して、管轄省庁・部局が個別に指示を行う。また航空当局は、商業旅客便の再開について検討を行うこと。

なお現時点で、国際商業旅客便再開に関する通知はなされていないが、国内線については、6月1日からダッカ~チョットグラム間、ダッカ~シレット(北東部)間、ダッカ~ソイドプール(北西部)間で再開される、と報道されている。国内民間航空会社のノボエアーは5月28日夜、利用者に向けてショートメッセージで6月1日からの商業便再開を通知した。

バングラデシュは、依然として感染確認者数が増加しており、5月28日には1日当たりの新規感染者数が初めて2,000人を超え(2,029人)、累積感染者数は4万321人となった〔バングラデシュ伝染病研究所(IEDCR)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます〕。

(山田和則、安藤裕二)

(バングラデシュ)

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