香港検査機関が扱う強制製品認証(CCC)の対象範囲を拡大、CEPAのサービス貿易に関する修正協議が発効

(中国、香港)

中国北アジア課

2020年06月04日

6月1日から「中国本土と香港の経済貿易緊密化協定(CEPA)」のサービス貿易修正協議が発効したことに伴い、中国本土の強制製品認証(CCC)(注1)に関し、条件を満たす香港の検査機関(注2)は、全ての国・地域で加工・生産されたCCC製品および中国本土全土のCCC製品生産工場について、検査を実施できることになった(CEPAサービス貿易修正協議については2019年12月5日記事参照)。これまでの検査対象は、中国本土で加工・生産もしくは香港で加工された製品および中国(広東)自由貿易試験区内の工場に限定されていた。

これに関連して、中国国家認証認可監督管理委員会(CNCA)は5月27日に「『CEPA』サービス貿易修正協議中の検査認証に関する修正条文の実施指南公告外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」を発表し、香港の検査機関がCCC認証検査を行うために必要な実施手順を公表した。公告によれば、条件を満たす香港の検査機関は、中国本土の指定の検査機関に対し、業務委託提携を申し込む必要がある。提携が成立した香港の検査機関は、(1)CCC製品の検査、(2)認証検査員を派遣することによるCCC製品工場の検査、(3)CCC製品工場のサンプリング検査が可能になる。

香港検測認証局は、条件を満たさなくなった検査機関をCNCAに通知しなければならないほか、香港の検査機関の関連法規違反については中国国内の市場監督管理部門により香港政府に通告される。

既に中国本土の認証機関と提携している香港の検査機関は添付資料表のとおり。

(注1)強制製品認証(CCC)とは、国家安全保護、詐欺⾏為防⽌、⼈体の健康もしくは安全の保護、動植物の⽣命もしくは健康の保護、環境保護を⽬的に定められた中国独自の認証制度。規定の製品は、指定の認証機関において検査を受け、認証マークを表⽰しなければ、出荷、販売、輸⼊または他のビジネス活動で使⽤することができない。詳細は「中国の強制製品認証制度について」を参照。

(注2)香港の検査機関に求められる条件については、香港創新科技署のウェブサイト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを参照。

(江田真由美)

(中国、香港)

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