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外国からの投資規制を強化、産業界からは批判も

(ドイツ)

ベルリン発

2020年06月26日

ドイツ連邦議会(下院)は6月18日、外国直接投資の審査を強化する対外経済法(AWG)の改正法案を可決した。重要分野における情報や技術の国外流出を防ぐことを目的として、該当分野の企業に対するEU域外の企業のドイツ企業への出資に関して、連邦政府はより包括的かつ予見的に審査を行うことが可能になる。また今回の改正により、EUの対内直接投資の審査(スクリーニング)に関わる規則(2019年3月6日記事参照)に国内法を適合させる。

EU域外企業による投資・出資の可否についての経済・エネルギー省(BMWi)による審査基準は、公の秩序および安全保障に対して「実質的かつ深刻な脅威をもたらす」から、「悪影響を及ぼす可能性がある」へと変更される。また、投資が引き起こしうる悪影響については、ドイツだけでなく、EU加盟国やEUのプロジェクトにまで考慮の範囲を広げる。

また、これまでは防衛分野を除いて、事前報告の対象となる買収や出資は経済・エネルギー省の審査中でも行えたため、審査終了前に買収を既成事実化させるケースがあった。改正に伴い審査中の買収や投資は審査終了まで無効扱いとなる。

投資規制の強化に反対声明を出してきた産業界からは、厳しい批判があがっている。ドイツ機械工業連盟(VDMA)は、政府が産業界の反対を無視し、対外経済法を再度強化したことは遺憾であり、ドイツの長期的な産業基盤や競争力を維持するには外資の流入や外資のノウハウが必要だ、とのコメントを発表している。ドイツ産業連盟(BDI)とドイツ商工会議所連合会(DIHK)も、審査期間が予測可能になった点は評価しつつも、上述の投資可否判断基準では国が投資に介入できる条件が不明確である点を指摘している。

(中村容子)

(ドイツ)

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