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経済政策分析局、2020年のGDP成長率をマイナス6.4%と予測

(オランダ)

アムステルダム発

2020年06月19日

オランダ経済政策分析局(CPB)は6月16日、今後、経済が緩やかに回復する場合、2020年のGDP成長率をマイナス6.4%、2021年を3.3%とする予測を発表した。失業率は2020年を4.8%で前年の3.4%を1.4ポイント上回り、2021年には7.0%まで上昇すると予想した。政府の財政支出も増加するが、危険水域ではないとしている(添付資料表参照)。

CPBは3月26日、経済への影響を4つのシナリオを用いて予測していた(2020年3月30日記事参照)が、この予測は、感染拡大の第2波は発生せず、接触制限などの措置の再導入を想定していないシナリオに基づくもの。外出自粛措置の緩和による企業活動の再開で、2020年第3四半期から段階的に経済が回復する一方、所得の低下と消費者信頼感の低下、さらに家計支出の節約などもあり、個人消費の回復は限定的とみている。また、企業の投資は、これまでの販売減少とキャッシュフローの減少により、低調となる見込み。オランダの輸出は、世界貿易の停滞により、2021年に至っても限定的な回復にとどまる見通しだ。企業の生産と雇用についても、接触制限の継続により、特定の商品、サービスの供給が制限され、また消費者信頼感の回復も鈍いため、2021年末でもコロナ禍以前の水準を下回ると予想している。

第2波の感染拡大が2020年末にかけて発生したシナリオの場合には、不確実性はより大きくなる。接触制限の措置が再導入されると、市場の需要と企業の生産が再び減少し、最初の感染拡大で余力のない企業には大きなダメージとなる。サプライチェーンも影響を受け、第3四半期に反転した経済が再び悪化する。さらに、世界的な景気回復の鈍化は、金融機関の不良債権の増加、融資の減少につながり、企業の投資や住宅への投資にも影響を及ぼす。失業率の上昇も、家計支出への圧力となる。このシナリオでは、GDP成長率は2021年も前年からの回復は見込めず、失業率は10%に上昇し、政府の経済支援策などにより、政府債務のGDP比も76%に増加すると予測している。

最も楽観的なシナリオでは、社会的距離の制限の解除により、消費者の楽観性が高まり、景気回復がより迅速になる。これまで控えていた消費支出の増加や新しいビジネスへの投資の増加などにより、失業率の上昇に歯止めがかかり、このような力強い回復の下で、GDP成長率は、2021年までに2019年のレベルを超える可能性があると予想している。

(高橋由篤)

(オランダ)

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