米テキサス州、22日から条件付きでバーなどの営業再開、再開可能対象業種さらに広がる

(米国)

ヒューストン発

2020年05月21日

米国テキサス州のグレッグ・アボット州知事は5月18日、営業可能対象業種を広げるなどの州経済のさらなる再開方針を示す知事令を発令したPDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)

テキサス州ではこれまで入場制限などの条件付きで、トランプ大統領が4月に示した経済再開ガイドライン(2020年4月17日記事参照)の「第1段階」の範囲で再開可能業種を広げてきた。

本知事令では、大統領ガイドラインの「第2段階」に含まれるバーの再開などが入場制限などの条件付きで認められる。再開日程および主な対象業種、再開の条件は以下のとおり。

【5月22日(注)】

  • 飲食店の店内営業:来店者を収容人数の50%以下に制限(25%から50%に上限引き上げ)
  • バー:来店者を収容人数の25%以下に制限
  • 水族館:入場者を収容人数の25%以下に制限
  • ボーリング場、ゲーム場など:レーン同士を最低6フィート(約1.8メートル)保ち、入場者を収容人数の25%以下に制限

【5月29日】

  • 動物園:入場者を収容人数の25%以下に制限

【5月31日】

  • プロスポーツ試合(バスケットボール、野球など):無観客などの条件付き
  • サマーキャンプ(日中型、宿泊型)

【6月1日】

  • 公立学校の生徒による、夏季講習など個別指導(チュータリング)を受けるための登校

今回の知事令では、従来使用してきた「Essential Services(必要不可欠なサービス)」とこれまで個別に再開を認めて来た業種などを、「Covered Services(対象サービス)」と総称した。「Covered Services」に関わらない州民は、引き続き家族以外の者との接触を最小限にするよう求められている。

これまでの経緯として、テキサス州では3月19日にレストランなどでの店内営業を禁止し、3月31日には実質的な在宅命令が始まった。その後4月17日には全米各州に先駆けて経済再開に関する具体的な日程を提示。4月20日から州立公園の再開、24日から店員が店外の顧客の車まで商品を届けることなどを条件とした全ての小売店の再開、5月1日から入場制限付きでの小売り・レストランなどの店内営業再開(2020年4月30日記事参照)、5月8日から理美容店などの再開(2020年5月11日記事参照)などを認めている。

一方、ヒューストンやダラス、サンアントニオ、オースティンなど州内主要都市は州政府よりも早期に在宅命令を出したり、州では実施していないフェイスガードの着用義務化などの対策を講じている。

なお、テキサス州保健局によると、同州の5月19日(午前10時45分時点)の感染者数は4万9,912人、死者数は1,369人となっている。

州内のこれまでの経緯の詳細は添付資料表参照。

(注)新型コロナウイルス感染症の感染拡大が懸念されるエルパソ郡など一部地域については、再開日程を遅らせ5月29日からとなる。

(小山勲)

(米国)

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