米テキサス州知事がさらなる経済再開計画を発表、5月1日から条件付きで店内飲食などが可能に

(米国)

ヒューストン発

2020年04月30日

米国テキサス州のグレッグ・アボット州知事は4月27日、州内経済の5月1日以降の再開方針を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。テキサス州では24日から、店員が商品を顧客の車や自宅などに届けることを条件に小売店の営業再開を認めている(2020年4月20日記事参照)が、今回の措置は条件付きでの店内営業などを可能とするものだ。

5月1日から始まる経済再開の第1段階は、主に次の内容を含む。

  1. 小売店、レストラン、映画館、ショッピングモール(フードコートなどを除く)の店内営業が可能になる。ただし、入場者数は収容能力の最大25%に制限される。
  2. 図書館および美術館の開館が可能になる。ただし、入場制限は1.に同じ。
  3. ゴルフなどの屋外のスポーツは参加者が4人以下に限り可能になる。

食料品店や薬局、金融機関などの必要不可欠なビジネス(Essential Business)については、従来どおり人同士の距離を保つことなどを条件に事業を継続できる。

アボット知事は、第1段階が少なくとも5月18日(注)まで続くとし、新型コロナウイルス感染症の拡大のさらなる抑制を確認できれば、第2段階では小売店やレストランなどの入場者数制限を収容能力の50%に拡大することを認める考えを示している。

アボット知事は経済再開に当たり、従来に増しての人同士の距離の確保、医師の助言やデータに基づく対策、高齢者ら感染に最も脆弱な立場の州民の保護を重視すべきだと訴えている。テキサス州の主要都市ではマスクなどのフェイスカバー着用命令が出されており(2020年4月24日記事参照)、アボット知事も今回の州知事令においてフェイスカバーの着用を勧奨するなど、新型コロナウイルス感染症拡大への警戒感は州内で依然高い。

(注)州知事令の期限は5月15日になっている。

(小山勲)

(米国)

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