米テキサス州、さらに段階的にサービス業などを再開
(米国)
ヒューストン発
2020年05月11日
米国テキサス州のグレッグ・アボット州知事は5月5日付で、さらなる州内経済の再開方針を示す知事令を発令した。州内では既に5月1日から小売店、レストラン、ショッピングモールなどの店内営業が条件付きで再開可能になったが(2020年4月30日記事参照)、今回の命令で再開可能な対象業種が広がった。なお、バーや学校の再開は認めておらず、テキサス州はトランプ大統領が4月に示した経済再開ガイドライン(2020年4月17日記事参照)のまだ第1段階にあるといえる。
5月5日から再開が可能になったもの
- 勤務者が一人だけのオフィスで提供されるサービスの再開を認める。
- 結婚式および結婚レセプションは屋内の場合、参加者を施設の収容能力の25%以下に限ることで認める(教会や屋外で開催する場合は人数制限無し)。
5月8日に再開可能になったもの
- 理美容店、ネイルサロン、日焼けサロンは、施設内において客席を最低6フィート(約1.8メートル)離すことを条件に再開を認める。
- プールは施設の入場者数を収容能力の25%以下に限ることを条件に再開を認める。
5月18日に再開可能になるもの
- オフィスで提供されるサービス(ただし、勤務者数は「5人」または「オフィス総従業員の25%」のいずれか多い方までに限る)の再開を認める。ただし、各人の間で適切な社会的距離を確保することが条件。
- 製造業は、勤務者数を施設の収容能力の25%以下に限ることを条件に再開を認める。
- ジムなどの運動施設は、施設内の入場者数を収容能力の25%以下に限ることを条件に再開を認める。
企業が営業再開に際して留意すべき点は、州知事の諮問機関である「テキサスを開くためのストライクフォース」が公表しているチェック項目に詳しく記載されている。例えば理美容店については、入店人数を制限するため予約制にすべき、予約無しで来店する客は客自身の車の中または屋外で待機すべき従業員と客は常時マスクなどを着用すべきなどの項目が記載されている。
アボット知事は「州民の努力があってこそ、経済の一部の再開を続けられている」と述べつつ、州民が継続して社会的距離のガイドラインや州が示す健康基準を順守するよううながしている。
(小山勲)
(米国)
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