中国銀行、ペルー法人の営業認可を受ける

(ペルー、中国)

リマ発

2020年05月07日

ペルー銀行保険年金基金監督庁(SBS)は、4月17日の同庁決議1295-2020号外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますにより、2019年から中国銀行(Bank of China)ならびに中銀集団投資(Bank of China Group Investment)より申請を受けていた、中国銀行ペルー支店〔Bank of China(Peru)〕の営業許可を交付した。同行は、1年前に駐在員事務所を設立しており、アンディーナ通信によると、当初の資本金は8,000万ドルで、主にペルーにおける中国企業、または中国と取引のあるペルー企業など、法人営業を中心に活動するという。

ペルーでは、2013年11月に中国工商銀行(ICBC Bank)が現地法人を設立していたが、当時のペルーは同じ株主を共有する金融機関の設立を禁じていた。しかし、2017年の金融法の改正により、これらの規制が緩和され、今回の中国銀行に対する営業許可交付に至った。

近年、ペルーと中国の経済関係は緊密化しており、両国間の往復の貿易額は10年連続で増加し、2019年は前年比2%増で、記録が確認できる中では過去最高の238億ドル(輸出135億ドル、輸入103億ドル、いずれも2%増)となっている。投資面では、2019年にペルーに着任した梁優中国大使が、2019年の中国の対ペルー投資額は300億ドルに達したと言明しており、直近では中国長江電力によるペルー最大の配電会社ルス・デル・スルの買収も承認されている(2019年10月10日記事および2020年4月15日記事参照)。また現在、両国は自由貿易協定の近代化の交渉中でもある。中国銀行の法人設立は、両国間のビジネスのさらなる後ろ盾となるだろう。

(設楽隆裕)

(ペルー、中国)

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