隔離緩和後の首都圏の公共交通機関輸送力は大幅低下

(フィリピン)

マニラ発

2020年05月14日

下院交通委員会は5月10日、5月15日を期限として発動している広域隔離措置(ECQ)(注1)終了後、一般的なコミュニティ隔離措置(GCQ)(注2)にマニラ首都圏が移行した場合のバスの路線数を発表した。同発表によると、マニラ首都圏を運行するバスの路線数は29路線とし、ECQ発動以前(96路線)から7割ほど削減するとした(5月11日付ビジネスミラーほか)。

下院交通委員会のサーミエント議員は、GCQ移行後に運行が許可される29路線は、すべてマニラ首都圏の幹線道路であるエドサ通りを通過する路線であるとし、29路線はすべてお互いに重複がないように調整したとする。フィリピン運輸省(DOTr)は5月3日、バスは、運転手と車掌を除き、定員を50%以下とすることを規定したガイドラインを発表(2020年5月11日記事参照)。以上を踏まえると、GCQ移行後のマニラ首都圏のバスの輸送力はECQ発動以前の1割5分程度にとどまることになる。

GCQ移行後の鉄道の輸送力もECQ発動以前と比較して大幅に削減される見込みだ。DOTrは、LRT1号線、LRT2号線、MRT3号線および国鉄それぞれの1車両当たりの乗客数を、12%、10%、13%、20%にすると発表。そのほか、駅や車両内での1メートル以上の間隔の厳格な確保や、マスク不着用者などの駅への入場を許可しないとした(2020年5月11日記事参照)。

一方でDOTrは、オンライン配車サービスについて、グラブ社など四輪車の配車サービスは操業を認めるものの、アンカス社やジョイライド社など二輪車の配車サービスについては、運転手と乗客のソーシャルディスタンスを確保できないことを理由に、操業を認めないとした。

DOTrは、公共交通機関の運賃については、多くの機関は輸送力が低下するものの、ECQ発動前と同等の運賃を維持するとした。

(注1)マニラ首都圏を含む、新型コロナウイルス感染拡大のリスクが比較的高い地域を対象に5月15日を期限に実施している措置。対象地域は(ルソン地方)マニラ首都圏、ヌエバ・エシハ州、ターラック州、ザンバレス州、バタアン州、パンパンガ州、ブラカン州、バタンガス州、カビテ州、ラグーナ州、リザール州、ケソン州、ベンゲット州、パンガシナン州、(ビサヤ地方)イロイロ州、セブ州、バゴロド市、(ミンダナオ地方)ダバオ市

(注2)感染リスクが比較的低い地域を対象に実施している措置で5月1日から実施。

(坂田和仁)

(フィリピン)

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