小売業の店舗営業本格再開は6月15日から

(英国)

ロンドン発

2020年05月28日

英国のボリス・ジョンソン首相は5月25日、イングランドで6月1日にロックダウン緩和の第2段階(2020年5月11日記事参照)に移行することに伴う小売店の店舗営業再開の日程外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを公表した。これまでも店舗営業が認められていた生活必需品取り扱い店舗などに加え、6月1日からは屋外市場と自動車ショールームの営業再開が可能になり、6月15日からはその他の全小売店で店舗営業が可能になる。他方、飲食・ホテルなどホスピタリティ業界、美容院やネイルサロンなどパーソナルケア業界、娯楽施設などの再開は認められず、第3段階に移行する7月4日以降となる見込み。イングランド以外の地域での再開日程は、それぞれの地方自治政府が近く公表するとみられる。

いずれも政府のロックダウン緩和5条件(2020年4月17日記事参照)を満たす状態になっていることと、2メートルの対人距離の確保など政府の職場別ガイドライン(2020年5月12日記事参照)に基づく対策を各店舗で実行できることが条件となる。営業再開に先立ち政府は日程発表の同日、小売店舗向けガイダンス外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを更新し、業界から集めた個別企業の対策事例などを反映させている。例えば、試着した衣類や靴などは、別室または容器の中で72時間放置するか、クリーニングしてから陳列棚に戻す、といった対策などが追記されている。

イングランド内のビザ申請センターも窓口業務再開へ

ロックダウン緩和の第2段階移行に合わせ、イングランド内の英国ビザ申請センターが、一部の申請窓口外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますで段階的に業務を再開する。同センターが一時閉鎖する前にビザ更新などの窓口手続きを予約していた英国在留外国人への対応から再開し、窓口手続きの予約が確定していない在留外国人に対するサービスの再開は先になる。更新の申請までは現在も可能だ。ビザ失効前に申請していれば、更新が認められるまでの間も就労は継続できる(注)。

他方、日本国内の英国ビザ申請センターの再開日程は、5月27日時点で決まっていない。日本からの赴任・出向予定者の着任が遅れている在英日系企業からは、再開を求める声が上がっている(2020年5月25日記事参照)。

(注)詳細は、英国政府の企業・雇用関連支援制度の一覧PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)の「Tier2, 4, 5ビザ保有者に関する弾力的措置」を参照。

(宮崎拓)

(英国)

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