国家発展改革委員会など11部門が連名で自動車消費拡大策を発表

(中国)

上海発

2020年05月12日

2020年4月28日、国家発展改革委員会など11部門が連名で「自動車消費の穏やかな拡大のための若干の措置に関する通知外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」[発改産業(2020)684号](以下、通知)を発表した。

通知では、排ガス基準の「国6」(注)の実施時期を当初予定していた2020年7月1日から2021年1月1日に延長するほか、新エネ車購入に関する財政支援措置の延長、老朽ディーゼルトラックの廃車促進、中古車流通の円滑化、自動車ローン金融の利用促進などの内容が含まれており、安定した自動車消費の拡大を目指すとしている(添付資料表参照)。今回、中古車流通を盛んにすることで新車販売増加を促し、自動車ローンを組みやすくするなど、より消費者の視点に立った販売拡大策となっている。

中国の3月の自動車販売台数は、新型コロナウイルスの影響で、前年同月比43.3%減の143万台、2020年第1四半期についても前年同期比42.4%減の367万2,000台と大幅な減少になっている(2020年3月12日記事参照)。

上海市で実施されているナンバープレート規制の緩和など(2020年4月30日記事参照)、地方政府の販売拡大策との相乗効果で自動車販売市場の回復が図れるか、今後が注目される。

(注)中国が2020年7月1日から全国で実施予定(一部の都市は2019年7月から実施)の新しい排ガス規制基準。

(高橋大輔)

(中国)

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