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電力不足を受け、年間2%以上の節電を要請

(ベトナム)

ハノイ発

2020年05月15日

ベトナム政府は5月7日、2020~2025年の節電強化に関する首相指示20号(20/CT-TTg)を発出し、電力消費量を全体で少なくとも年間2%抑制するよう要請した。ベトナムでは電力不足の懸念が高まる一方、国内での早急な発電量増加を見込めない状況で、政府は節電目標を設けることにより、十分な電力供給を確保したい狙いだ。

首相決定20号では対象ごとに節電目標を提示し、政府機関や国営企業に対しては、年間5%の節電、省エネ活動への評価制度導入や屋上型太陽光発電システムの設置検討を要請した。公共照明、屋外の装飾や広告を扱う事業者は、省エネ技術を導入するなど、20%節電しなければならない。レストラン、ホテル、商業サービス、オフィスビル、集合住宅は、当該地域を管轄する電力会社の計画に応じて、夜間に屋外の装飾や広告にかかる電力を50%節電する必要がある。主要なエネルギー使用施設(注)は、2%の節電を目標とする。その他の製造業者、商業およびサービス施設、一般家庭に対しては、具体的な節電目標値を定めていないが、それぞれ節電の取り組みを強化するよう促した。

ベトナムの電力需要は経済成長率を上回る年平均10%で増加しているが、電力供給の確保には課題があり、2021年以降にベトナム南部で電力不足が生じる可能性が指摘されている(2019年7月9日記事参照)。ベトナムは主に石炭火力発電と水力発電に依存しているが、南部を中心に多くの火力発電所の建設が遅れているほか、気候変動によって降水量が減少しており、主要ダムの貯水量も安定して確保できない状況になっている。太陽光発電や風力発電といった再生可能エネルギーの開発も注目を集めているが、十分に稼働している状況とはいえない。

ベトナム政府はラオスからの電力輸入を増やし、供給量の確保を進めながら(2020年1月10日記事参照)、同時に消費量の抑制を重要かつ緊急の解決策として示すことで、電力不足問題を乗り切りたい考えだ。ただし、今後の需給バランスによっては、さらなる制限措置が講じられる可能性もあるため、注意が必要だ。

(注)主要なエネルギー使用施設とは、年間のエネルギー消費量に応じ、商工省によって指定された施設や企業。

(庄浩充)

(ベトナム)

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