スイスが6月15日からオーストリア、ドイツ、フランスとの国境再開

(スイス)

ジュネーブ発

2020年05月14日

スイス連邦政府は5月13日、ドイツとオーストリア、フランスとの国境を、新型コロナウイルスの感染状況が悪化しない限り、6月15日に再開すると発表した。ケラー=ズッター法相がこれら近隣3カ国の内相と合意したことを同日の閣議で報告した。

既に4月29日に連邦参事会(内閣)は、5月11日以降の活動制限措置緩和の第2段階の中で、国境管理も段階的に緩和していく方針を発表していた(2020年5月1日記事参照)。近隣3カ国ともスイス同様の疫学的状況にあり、国内での各種制限措置緩和に向けた移行期間に入っていることから、スイスは3カ国と次の緩和について議論を行ってきた。なお、イタリアは他の3カ国に比べ制限措置の緩和ペースが明らかに遅いことから、今回の対象には入っていない。

スイスはこれら3カ国と、国境再開に加え、国籍の違う事実婚やパートナー登録のあるカップル、その他の家族の再会や、冠婚葬祭の出席を可能にする具体的かつ相互的な解決策をさらに前倒しで検討することでも合意した。報道によると、6月15日という日程はフランスの要望でセットされたという。また、ケラー=ズッター法相は要望の多い早期の越境移動については、その要件や証明書類などを詰める必要があると発言した。

連邦参事会は5月13日時点では法相から国境再開に関する合意の通知を受けたとの立場だ。詳細は活動制限措置緩和の第3段階を議論するため5月27日に予定している閣議で協議する。

(和田恭)

(スイス)

ビジネス短信 18de6d06779b856b